<中日2-1阪神>◇8日◇ナゴヤドーム

 あれだけ猛威を振るった4月の「旋風」が消えた。風薫るはずの5月に入り、阪神打線に“異変”が生じている。左腕の雄太に抑え込まれて、4番マウロ・ゴメス内野手(29)、5番マット・マートン外野手(32)のGM砲コンビが6試合連続で打点なし。3番鳥谷はわずか2安打。打点は6日延長12回の適時打で挙げた1しかない。これでは苦戦が続くのも無理はない。関川打撃コーチも苦虫をかみつぶした。

 「投手のコントロールが良かった。何とかしなきゃいけなかったけど、チェンジアップやシュートが低めに決まった。点を取れない状態が続いている。できることをしっかりしないと」

 打線の勢いが連鎖反応的に止まっている。3日のヤクルト戦(神宮)で、不動の1番だった上本が右手親指を骨折。俊介や荒木が代役を務めるが、2番大和が調子を落としていることも響き、1、2番コンビでリズムよく好機を築けない。得点源が機能せず、5月の7試合でクリーンアップはわずか2打点。4月だけでGM砲が合計58打点を荒稼ぎしたことを考えても、打線の窮状を物語っている。

 この日も皮肉な流れを生んだ。クリーンアップが出塁し、6、7番に好機が巡る展開だ。7回の先制も3番鳥谷の死球が発端。9回は1死後、中軸3人が四死球を選んで満塁の勝ち越し機を築いたが、新井良が空振り三振した。二ゴロに倒れた福留も「つかまえて正面に飛んでしまった」と口数は少なかった。主砲の前に走者を置けず、ちぐはぐな流れが続いている。関川コーチは前を向いて言う。

 「反省も出てくる。甲子園に戻るし、できることをしっかりするというのを、徹底してやる」

 5月に入って2勝5敗と低調が続く。チーム打率も4月の月間2割9分6厘から5月は2割3分1厘に急降下した。今日9日からは甲子園に戻り、9連戦の最終カード、巨人3連戦だ。今季10勝2敗の聖地で、立て直しを図る。【酒井俊作】

 ▼3日からの2カード(ヤクルト戦、中日戦)6試合で、阪神のクリーンアップ鳥谷、ゴメス、マートン合わせて1打点。得点圏でこの3人に計14度、打席が回ってきたが、安打は6日中日戦12回1死三塁での鳥谷の二塁打のみと、主軸が好機に沈黙を続けている。