<広島3-4阪神>◇14日◇どらドラパーク米子

 マウンドで軽やかに跳びはねた。9回は、やっぱり阪神呉昇桓(オ・スンファン)投手(31)が締めた。キラの本塁付近へのファウルフライを鶴岡が捕り損ねる(記録は失策)と、直後に右翼場外へ来日初被弾した。1点差。嫌なムードも漂い始めたが、表情ひとつ変えなかった。広島の左の代打攻勢を難なく仕留めた。

 「ホームランを1本打たれたから。高く甘く入ってしまった。(疲れは)全くない」

 前日13日は初めてイニング途中から任された。同点の延長10回2死満塁のピンチを切り抜け、11回も見事なスクイズ処理などで0に封じた。残念ながら勝利には結びつかなかったが、来日初の「イニングまたぎ」で30球を投じたのは24時間前。中西投手コーチが「アドレナリンが昨日とは違うわな」という状況になった連投でも最後は絶対的守護神としてマウンドを譲るわけにはいかなかった。

 「連投と言っても1試合しか投げていないから」

 6日中日戦以来の9セーブ目となった。最後の打者は、13日に11試合ぶりの安打を許した田中だった。過ちは繰り返さない。そして、決して疲れも口にしない。頼もしき虎のストッパーは、まだまだギアを上げていくのだ。【近間康隆】