<日本ハム7-5中日>◇20日◇札幌ドーム

 せっかく大谷をKOしたのに…。「2014

 日本生命セ・パ交流戦」開幕となる20日日本ハム戦で、中日は救援陣が痛恨の2発を浴びる逆転負け。4連敗となった。調子を落とし気味の4番平田を初めて6番に下げ、新4番にルナを起用。新打線は4点を追う6回に一挙5点を奪い逆転。だが7回に又吉が陽岱鋼に、パヤノが石川慎に1発を浴びた。大谷を攻略しながらのもったいない敗戦。ああ、もどかしい…。

 日本ハムの凱歌(がいか)が聞こえるベンチ裏で、谷繁元信兼任監督(43)はくちびるをかんだ。「継投ミスかな…。1発を警戒しないといけない場面ですから」。1点リードの7回、3番手又吉が陽岱鋼に左翼席に運ばれ同点とされた。中田を三振に抑えたところで4番手パヤノにスイッチ。ミランダに死球を与え、代打石川慎に決勝2ランを浴びた。又吉はど真ん中、パヤノは低めだったが、どちらも相手の思うツボ。指揮官の要求とは裏腹な制球ミスが致命傷になった。

 大谷をKOしただけにもったいなかった。敵の注目選手が「7番投手」で出場。3連敗で交流戦に突入した谷繁監督は必勝を期して動いた。前日までの得点圏打率が2割4分1厘で3本塁打、20打点の4番平田を6番に降格。チームの打点王ルナを4番に据え、3番森野、5番和田の新中軸を組んだ。監督が「いろんな意味がある」と思いを込めた打線は、初戦から機能した。

 先発山井が4点を先制された。だが6回、2四球と大島のヒットで無死満塁とした。新3番森野が大谷の155キロを左翼線へ3点二塁打を放ち1点差。「絶対にストレートを打ち返してやろうと」。自慢の速球を砕いた森野の気迫に新4番ルナも右前へ同点打で続いた。和田もヒットで大谷をKOすると6番降格の平田が二ゴロに全力疾走。併殺崩れで勝ち越し打点を挙げた。

 大谷から一挙5点の要因についてルナは言った。「最初は低めに来てたけど、打って走って疲れたんじゃないか。打つのは難しい投手だけど、浮いてきたのでチャンスがつかめた」。中日は昨年のオープン戦でプロ初本塁打を献上し交流戦ではプロ初勝利も献上。プロの意地で打って投げての二刀流が難しいことを敵として証明した。あとは継投で逃げ切るだけだったが悪夢が待っていた。谷繁監督は悔しげに指を折った。「7点中、2アウトから1、2、3、4、5点。やりようによっては防げた」。ヤクルトが敗れ何とか4位は守ったが、3度目の4連敗で借金はワーストタイの6。打てども投手陣が守り切れないジレンマで、重苦しい札幌の夜になった。【松井清員】