<阪神2-5ロッテ>◇25日◇甲子園

 つなぎの4番の復活だ。左太もも裏痛で戦列を離れていたロッテ・サブロー外野手(37)が4番DHで復帰すると3打点の活躍。ベテランならではの思い切った取り組みで勝利を呼びこんだ。これで交流戦開幕から5連勝で、データ上は優勝確率100%。かつて連覇を果たした「交流戦のロッテ」が帰ってきた。

 ベテランの技と経験がつまっていた。3点リードの7回1死一、三塁。カウント3-0からサブローは打ちにいった。「四球が一番嫌だと思う。ストライクを取りに来るんじゃないかと思って狙いにいった。打ってこないだろうという気持ちを逆手に取れたんじゃないかな」。試合の流れを決める貴重な犠飛になった。

 試合への入り方には、サブローならではの割り切りがあった。左太もも裏痛で戦列を離れ、4試合ぶりの復帰戦。そのため2回の第1打席を捨てた。「最初から振っていこうと思った。1打席、捨てるつもりでいきました」。三振に倒れたが、試合勘を取り戻すために必要な犠牲。効果はその後の結果が証明していた。3回、2死満塁。抜群の集中力を発揮して、右前への2点適時打を放った。

 ベテランの存在意義を示したサブローが、この春から足しげく通う場所が千葉・船橋市にある。レッドコードというトレーニングができる施設だ。休日のたびに天井からつるされたロープの先にある輪に乗り、筋力強化のメニューをこなす。「不安定だから体幹も鍛えられる。年を取ると、反応速度っていうのは遅くなるけど、それを補うための何かを考えないとね」。マエケン体操の考案者で理学療法士の荒木和樹氏から指導を受けながら、アンチエイジングを実践していた。

 肉体の若々しさと老練な頭脳が、チームに連勝をもたらした。交流戦開幕5連勝は優勝確率100%の吉兆。伊東監督は「とにかく必死で、目の前の試合を勝ちにいくだけなんだけど、選手がその気になってやってくれている。最後にそういうものがついてくれば言うことはない」と、タイトル奪取を視野に入れる。交流戦連覇を果たした時の4番はサブロー。かつてをほうふつとさせる強さが、よみがえってきた。【竹内智信】

 ▼ロッテが交流戦初戦から5連勝。交流戦で開幕5連勝以上をマークした過去4チームはすべて優勝している。交流戦直前まで12試合連続で1試合4得点以下だったが、交流戦に入ると5試合連続5得点以上。ロッテの5試合連続5得点以上は10年7月以来。5試合連続3点差以上の勝利は05年6月以来となった。