逆転Vへの道はバットでも切り開く!?

 阪神ランディ・メッセンジャー投手(33)がまた、往年の名投手・バッキーの記録に挑戦する。今日19日の中日戦(京セラドーム大阪)で先発。これまでバッキーが持つ数々の投手記録に並んだが、今度は打撃だ。打率1割2分ながら、直近の登板2試合で4安打6打点とバットも絶好調。11勝目はもちろん、バッキーによる虎助っ投の年間最多打点記録(65年11打点)更新を、今季7打点のメッセが狙う。

 また、昭和のタイガースを支えた助っ人の名前が出てきた。来日5年目のメッセンジャーが再び阪神外国人最多、100勝投手のバッキーにチャレンジする。「何かあればバッキー、バッキーなんだね」と苦笑いするほど、最近ついて回る名前だが無理はない。それだけメッセンジャーがフル回転している証拠だろう。

 今回は打撃面でクローズアップされる。8月は打席で野手顔負けの勝負強さを誇る。5日ヤクルト戦(神宮)で2安打4打点。前回登板の12日巨人戦(東京ドーム)も2安打2打点の暴れぶりで今季は来日最多の7打点。阪神投手では92年湯舟以来の打ちっぷりだ。上には上がいる。球団の外国人投手の年間最多打点は65年バッキーの11打点だ。

 好投手と肩を並べるチャンスに「I

 hope

 so(そうなればいいね)!

 あと4打点か。頑張るよ。もちろん、打席に立ったらヒットを打とうと思っている。マウンドでは長いイニングを投げたい。投打の両方でチームに貢献したい」と意気込んだ。強打で印象深いムーア(02年6打点、03年5打点)も超え、勝負強さはピカイチ。バットでも敵に威圧感を与える。

 昨季、最多奪三振のタイトルに輝き、助っ人での投手3冠部門の戴冠は64年バッキー(最多勝、最優秀防御率)以来だった。今年もその背中を追う。4、5月の甲子園での3試合連続完封勝ちは虎の助っ人では65年バッキー以来…。4年連続100奪三振がバッキー以来なら、4年連続2桁勝利もバッキー以来だった。2年連続の180奪三振に残り9個と迫り、こちらはバッキーも達していない。

 立ち居振る舞いはエースの風格すら感じさせる。球団関係者は「どれだけでも、いつまでも投げたがる。途中降板を嫌がるし、エースの性格」と評する。剛腕を振るい、豪打を見せる。おまけに精神力もタフ。不世出の助っ人は「週の初めやカードの頭は大事な試合だね。投げる、打つ、走る、体調もいい状態を維持しているし、続けたい」と気合十分。首位巨人と1・5ゲーム差。逆転Vに向け、今日19日中日戦で11勝目を挙げ、チームを押し上げてみせる。かつてバッキーは甲子園近くの文化住宅で暮らし、日本にとけ込んだ。メッセンジャーもまた、歳月をへて「平成の伝説」になる活躍ぶりなのだ。【酒井俊作】

 ▼バッキーが65年に挙げた11打点は、セ・リーグ外国人投手のシーズン打点最多タイ。他にガルベス(巨人)が97、99年に同じく11打点をマークしている。2位は89年キーオ(阪神)の10打点。なお、阪神投手の年間最多打点は50年御園生崇男の22打点。2リーグ分立後の投手最多は50年真田重男(松竹)の36打点。