<中日0-2広島>◇30日◇ナゴヤドーム

 竜が深みにはまった泥沼から抜け出せない。わずか3安打で今季12度目の零封。2週連続の5連敗で、月間敗戦が球団ワーストの19(7勝)に膨らむ屈辱だ。ナゴヤドームでの5連敗は今季初。谷繁元信兼任監督(43)は「自分自身も含めてみんな思うところはあるし必死にやっている。でもそこは結果を出さないとダメだということ」と苦り切った表情で言うしかなかった。

 前日の走塁で左ふくらはぎを痛めて途中交代した森野がスタメンを外れ、ルナが今季初の一塁。三塁には3日ヤクルト戦以来のスタメンで高橋周を起用し、2番は4年目吉川と新打線を組んだ。だが初対決ヒースの真っすぐと変化球のコンビネーションにひねられて凡打の山。無抵抗のまま、ふがいなく0を並べた。

 ついに借金10となり、3位阪神とは9ゲーム差まで広がった。下げ止まらない絶望的な数字が並び、振り向けば最下位ヤクルトも迫ってきた。残り25試合。谷繁監督は「とにかく準備して、ちゃんと戦えるようにやっていくだけ」と懸命に言葉をつないだ。最悪となった今月最後の一戦で、かすかな希望だけでも見つけたい。

 ▼中日が今月8月に19敗目を記録し、過去3度あった18敗(48年9月、64年8月、97年8月)の球団ワーストを更新した。なお5連敗は今季最長タイで、8月19日阪神戦~同23日巨人戦以来4度目。ナゴヤドームでの5連敗は、13年7月26日巨人戦~8月8日ヤクルト戦5連敗以来。