優勝決定のシーズン最終戦で先発したソフトバンク大隣憲司投手(29)が3日、今度はCS初戦の先発を志願した。3年ぶりのリーグ制覇から一夜明け、熱投の疲れをほぐすようにヤフオクドームで体を動かした。15日から始まるCSファイナルステージに向けて初戦先発に名乗り出るなど意欲的。リーグ優勝に続いて、日本一への勢いをつける。

 大仕事だったリーグ最終戦から“連投”だ。大隣がCSファイナルステージ初戦の先発マウンドをしっかりと見つめた。「今までとは違うけど、全力でやるしかない。1戦目に投げられるのであれば投げたい」と日本一に向けた戦いの“開幕投手”を志願した。

 前日2日のオリックス戦、延長10回に松田のサヨナラ打でリーグ優勝は決まったが、投げてのヒーローは大隣だ。「初回はしびれた。足がカタコト震えていた」。負ければオリックスにマジック1が点灯する。チームは5連敗中、3戦連続で投手陣が押し出し四球を出している中、先発し6回を無失点に抑えた。

 祝勝会、ビールかけで喜びを爆発。テレビ出演などを終え、球場を後にしたのは午前2時を過ぎていた。チームは2日間、完全オフ。博多の街が、リーグ優勝の歓喜にまだ酔いしれているこの日午後、大隣は静まりかえったヤフオクドームに姿を見せた。休日を返上。自転車型トレーニング器具で汗を流した。

 国指定の難病、黄色靱帯(じんたい)骨化症を克服し、7月に復帰。開幕当初は計算に入っていなかった左腕が、終盤戦で抜群の安定感を発揮した。9試合で3勝1敗。防御率1・64。信頼感はその数字以上だ。

 エース摂津、11勝の中田ら初戦先発の候補は多い。大隣は2位オリックスに3戦2勝0敗。22イニングでわずか1失点。3位日本ハムには今季1イニングだけだが、通算46勝のうち球団別で最多の11勝を挙げている。どちらが相手でも相性は悪くない。大隣がCSでさらなるヒーローとなる。【石橋隆雄】