中日は9日、通算465本塁打を誇る元西武コーチで、清原和博や中村剛也らの主砲を育てた土井正博氏(70=野球評論家)が臨時の「特別コーチ」に就任したと発表した。谷繁元信兼任監督(43)以下のナインがナゴヤ球場で秋季練習をスタート。落合GMから「若手を徹底的に鍛えてほしい」と打撃陣の底上げを託された土井氏も合流し、早速、平田良介外野手(26)の「清原&おかわり化計画5カ条」をぶち上げた。

 (1)迫力出せ!「清原も中村もハートが強かった。平田君はおどおどしている感じ。見下ろすぐらいでやらんと」。4番に迫力がなければ勝負以前の問題。チームの顔は面構えに気迫を出せと熱弁した。

 (2)質問しろ!「清原や中村らのいい打者は教えたことに必ず質問してきた。そこで消化するから壊れた時に自分で修正できる。でも今日の平田君はモゾモゾ。その辺から教育したい」。完全に納得して初めて進化する。だがこの日、早速指導した平田の反応はイマイチ。さらに名伯楽の口調は熱を帯びた。

 (3)打撃固めろ!「今年は見るたびにフォームが違った。子どもがマネをする平田モデルをつくらないと」

 (4)ハングリーに!「甘いところがあったんじゃないのか?

 金はグラウンドに落ちている。どんどん拾っていかないと」

 (5)体幹鍛えろ!「バットを振って遠くへ飛ばす仕事なんだからもっと体幹を鍛えないと」

 清原や中村らは(1)~(5)を徹底して大打者になった。平田も実践すれば「来年の本塁打は(最低)倍になる」とし、今季11発からの量産に太鼓判だ。土井氏の任期は来春キャンプまで。70歳の熱血道場で真の4番に鍛え上げる。【松井清員】