<明治神宮野球大会・北海道地区代表決定戦:東農大北海道3-0道都大>◇第2日◇4日◇網走呼人

 東農大北海道(北海道学生)が道都大(札幌学生)に勝利し、1勝1敗のタイに持ち込んだ。両チーム無得点のまま迎えた8回2死二塁。2番平雄介主将(4年=千葉経大付)が右越え適時三塁打を放ち、均衡を破った。

 「チームは後がない状態だった。甘い球が来たら思いっきり振ろうと思った。素直にうれしい」。リーグ戦の9月21日苫小牧駒大戦から無安打と不調が続いたが、5試合ぶりの安打でチームに勝利を呼び込んだ。

 “決まった作業”の効果をようやく発揮した。今季リーグ開幕前、樋越勉監督(57)から打席でのルーティンワークをつくるように指示された。同じ動作を毎打席行うことで集中力アップを図った。平はズボンの裾を左、右の順で上げ、ヘルメットを触ってバットを立てる。この日もしっかりこなし、3打席目で待望の適時打につながった。「イチローもやってるし、打席に入り込める」。大事な場面で結果を出した。

 三度目の正直を期する。北海道地区代表決定戦では2年連続で道都大に敗れ、神宮切符を逃している。4年ぶりの出場まであと1勝。例年は秋から3年生に主将を交代するが、4年生でも引き続きチームを束ねている平は「最後は出たいという気持ちは誰よりも強い」。今日6日の道都大との大一番へ闘志を燃やした。【保坂果那】