世界ボクシング協会(WBA)バンタム級タイトルマッチ12回戦が9日、米テキサス州ヒダルゴで行われ、挑戦者の23歳、亀田和毅(亀田)は王者のジェイミー・マクドネル(英国)に0-3で判定負けし、王座奪取に失敗した。

 これが初黒星で、戦績は32戦31勝(19KO)1敗になった。

 0-3の判定が読み上げられると同時に、場内から一斉に不満の声が上がった。プロ32戦目で初黒星を喫した亀田和は「俺は勝ったと思っている。日本人と英国人が米国で試合やって、お客さんが分かってるよ」と淡々と話した。

 3回に「下にボディーを入れてから上を狙った」と作戦通りの右フックでダウンを奪った。「手数でポイントだけ取ろうというボクシングだった」(亀田和)王者に対し、のけ反らせるような力強いパンチでは勝っていた。ジャッジ3人全員が113-114と僅差の採点で「判定は一番難しい。ボクシングは何が起こるか分からへん」とさばさばと振り返った。

 2013年8月に獲得したWBOバンタム級王座を、この一戦のために返上した。王座は逃したものの、23歳と若いだけに「どの試合もやっぱり勉強。この試合ででけへんかったことを練習して、まだまだ強くなる」と再起を誓った。