WBAフライ級王者の井岡一翔(27=井岡)は同級暫定王者のスタンプ・キャットニワット(18=タイ)に7回TKO勝ちし4度目の防衛。王座統一を果たした。

 WBAの前スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志(ワタナベ)は、同級スーパー王者ジェスレル・コラレス(パナマ)との再戦で1-2の判定負け。王座復帰はならなかった。

 IBFスーパーバンタム級5位の小国以載(28=角海老宝石)は初の世界戦で、同級王者のジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国)に判定勝ち(3-0)した。

 ライトフライ級王者の田口良一(ワタナベ)は、同級3位のカルロス・カニサレス(ベネズエラ)と引き分け、5度目の防衛に成功した。

 WBOライトフライ級王座決定戦12回戦は、同級2位の田中恒成(畑中)が1位のモイセス・フエンテス(メキシコ)に5回1分52秒でTKO勝ちし、井上尚弥(大橋)と並んで日本選手最速となるプロ8戦目での2階級制覇を達成した。


世界戦

◆WBAフライ級タイトルマッチ12回戦

◇京都市・島津アリーナ京都


井岡一翔(27=井岡、同級王者)7回TKOスタンプ・キャットニワット(18=タイ、暫定王者)

【2回】相手の左ボディーから右フックのコンビネーションを食らって井岡はダウン

【4回】井岡は左ボディーを嫌うそぶりを見せる相手に左ジャブ、左ボディーのコンビネーションを確実にヒットさせる

【5回】井岡は右のショートストレートから左右のボディーをヒットさせ、徐々に流れを手繰り寄せる

【6回】井岡の左ボディーを警戒する相手に右からのショートストレート、アッパーを警戒に繰り出す。相手が顔を下げ前傾姿勢と見るやいなや左右のショートアッパーをヒットさせる

【7回】ボディーで完全に足のとまった相手に井岡は猛攻。左ジャブから左ボディーブローで1度のダウンを奪った。いったん相手も立ち上がったが、井岡は左右のボディーを連打。相手はたまらず膝から崩れ落ちTKO勝ち

<井岡コメント>

「ファンにKO勝ちを見せることができた。(2回に)ダウンしてしまったので、やられたら倍返ししようと思った」

2回、キャットニワット(右)の右フックでダウンを奪われる井岡(撮影・上田博志)
2回、キャットニワット(右)の右フックでダウンを奪われる井岡(撮影・上田博志)
2回、井岡(右)はスタンプにパンチを浴びてリング上にダウンする(撮影・田崎高広)
2回、井岡(右)はスタンプにパンチを浴びてリング上にダウンする(撮影・田崎高広)
7回、スタンプ・キャットニワットを左ボディーで1度目のダウンを奪う井岡一翔(撮影・上田博志)
7回、スタンプ・キャットニワットを左ボディーで1度目のダウンを奪う井岡一翔(撮影・上田博志)
7回、井岡はスタンプにボディを浴びせKO勝ちを決める(撮影・田崎高広)
7回、井岡はスタンプにボディを浴びせKO勝ちを決める(撮影・田崎高広)

◆WBAスーパーフェザー級タイトルマッチ12回戦

◇東京・大田区総合体育館


ジェスレル・コラレス(25=パナマ、同級王者)判定内山高志(37=ワタナベ、同級2位)

5回、コラレス(手前)からダウンを奪う内山(撮影・河野匠)
5回、コラレス(手前)からダウンを奪う内山(撮影・河野匠)
WBAスーパー・フライ級世界タイトルマッチ 6回、コラレスにパンチを食らう内山(撮影・たえ見朱実)
WBAスーパー・フライ級世界タイトルマッチ 6回、コラレスにパンチを食らう内山(撮影・たえ見朱実)
判定で敗れた内山はガックリと肩を落とす。左は勝ち名乗りを受け歓喜するコラレス(撮影・鈴木みどり)
判定で敗れた内山はガックリと肩を落とす。左は勝ち名乗りを受け歓喜するコラレス(撮影・鈴木みどり)

◆IBFスーパーバンタム級タイトルマッチ12回戦

◇島津アリーナ京都


ジョナタン・グスマン(27=ドミニカ共和国、同級王者)判定小国以載(28=角海老宝石、同級5位)


◆WBAライトフライ級タイトルマッチ12回戦

◇東京・大田区総合体育館


田口良一(30=ワタナベ、同級王者)判定カルロス・カニサレス(23=ベネズエラ、同級3位)

判定は1-1(116-112、112-116、114-114)のドロー。田口が5度目の防衛

<田口コメント>

「ベルトが手元に残ったことは大きい。ただ反省点ばかり、地道に練習して鍛えていくしかない」

引き分けで防衛を果たした田口(撮影・河野匠)
引き分けで防衛を果たした田口(撮影・河野匠)

◆WBOライトフライ級王座決定戦12回戦

◇岐阜メモリアルセンター


モイセス・フエンテス(29=メキシコ、同級1位)5回TKO田中恒成(21=畑中、同級2位)

【5回】序盤から終始優勢で試合を進めた。的確にパンチを当ててダメージを与え、5回に連打で仕留めた

<田中コメント>

「チャンピオンになれて良かった。2本目のベルトを獲得できたが、本当の意味で目指している場所ではない。まだまだ頑張っていく」

1回、モイセス・フエンテス(左)を攻める田中恒成(共同)
1回、モイセス・フエンテス(左)を攻める田中恒成(共同)