<プロボクシング:WBC世界フライ級タイトルマッチ12回戦>◇8日◇東京・両国国技館◇観衆6000人

 WBC世界フライ級王者の内藤大助(33=宮田)が王座を死守した。同級1位ポンサクレック・ウォンジョンカム(30=タイ)と一進一退の打撃戦の末、三者三様の引き分けで2度目の防衛に成功。リベンジを狙った前王者の挑戦を退けた。今回の防衛でオプション(興行権)も内藤陣営に移り、亀田興毅(21=協栄)とのビッグマッチへ夢をつなげた。内藤は32勝(20KO)2敗3分け。ポンサクレックは67勝(35KO)3敗1分けとなった。

 ポンサクレックは、判定を受け入れた。「私の方がパンチが当たっていた。2、3ポイントは勝っていると思ったが、ジャッジには従わなければならない」と潔かった。関係者によると、試合後の医務室で内藤と会い「たくさん防衛してくれ」と声をかけたという。過去17度の防衛を果たした名王者らしく「あまりテレビに出すぎないで、練習を積んで」と辛口のエールも忘れなかった。