<魔裟斗激白(中)>

 K-1の魔裟斗(30=シルバーウルフ)が、家族への感謝の気持ちを素直に打ち明けた。約12年間の現役生活を締めくくる、大みそかの「Dynamite!!」(さいたまスーパーアリーナ)に向けた、単独インタビュー第2弾。これまでプライベートについては多くを明かさなかった魔裟斗が、妻でタレントの矢沢心(28)や両親について、笑みを浮かべながら語った。

 都内のジムでの練習直前、魔裟斗は時折笑顔を浮かべながら、07年2月に結婚した愛妻への感謝の言葉を口にした。

 魔裟斗

 試合の2カ月前ぐらいから徐々に体を絞るような食事を用意してくれます。夜は基本的に野菜中心になってきますね。肉は豚肉が多いし。(矢沢は)結構、料理をつくります。自分で栄養士の資格とかもとって、勉強もしている。(栄養について)いろいろ良く分かっているみたいで。感謝してますね。逆に言うと、向こうも感謝してるからそれだけやるし、片一方の感謝だけじゃ続かないですから。

 結婚するまでの約6年間の交際期間中は、気分転換を兼ねて食事に出掛ける機会が多かったが、結婚後は自宅でゆっくりと食事するが多くなったという。

 魔裟斗

 (減量のための)特別メニューってことじゃないですけど、蒸し鍋が多いですね。鍋に大根おろしをすって、その上に野菜をいっぱい敷き詰めて、その上に豚肉を置く。野菜は体重が増えないし、おなかいっぱいになる。いっぱい食べられるのでいい。このメニューは(TBS系の朝の生活情報番組)「はなまるマーケット」でやってました(笑い)。

 もちろん、感謝しているのは妻だけではない。これまでプライベートにはほとんど触れなかった魔裟斗が、埼玉に住む両親への素直な気持ちも打ち明けた。

 魔裟斗

 両親はいつも(試合観戦に)来てます。親せきも多いんですよ。試合当日には、母親がつくったおはぎを4つくらい食べます。デビュー戦から12年間、ずっと続けてます。自宅に持ってきてくれるんですよ。大阪や愛知で試合の時は、母親の実家が愛知なので、実家でつくって持ってきてくれた。あまり甘くないんですけど、多分、母のお母さんから受け継がれたものなんでしょう。

 笑いながら、こう続けた。

 魔裟斗

 体重4700グラムで産んでくれて。ぼくがおなかにいるとき、何を食べてたんでしょうね。健康な体に産んでくれて、それはやっぱり感謝はしてますよ。(普段は)何も言わないですけど。

 宿敵アンディ・サワー(27=オランダ)との引退試合前も、矢沢の手料理と、母親のおはぎを口にするだろう。K-1のカリスマは、激闘続きのプロ人生を支えてくれた家族への思いも込めて、決戦のリングへと向かう【聞き手・構成=塩谷正人、浜本卓也】