WBC世界スーパーバンタム級王者・西岡利晃(35=帝拳)が日本人初の名誉王者になった。WBC(世界ボクシング評議会)が15日(日本時間16日)に発表した。西岡は08年9月、5度目の挑戦で世界の頂点に立った。09年5月の2度目の防衛戦は敵地メキシコで、元WBO王者ジョニー・ゴンザレスに3回TKO勝利。昨年10月の7度目の防衛戦は、本場の米ラスベガスで日本人王者初の防衛に成功していた。

 名誉王者には指名期限がなく、試合が可能なときに、いつでもリングに戻れるという特権がある。今後の対戦相手としてWBO同級王者で世界4階級覇者王者ノニト・ドネア(29=フィリピン)に絞っているが、ドネアとの交渉が長引いても、期限を気にせず、練習に集中することができる。

 なお、西岡の名誉王者昇格で、4月21日(日本時間22日)、米テキサスでの前IBF世界バンタム級王者アブナー・マレス(メキシコ)-元WBO世界バンタム級暫定王者エリック・モレル(プエルトリコ)は、WBC世界スーパーバンタム級王座決定戦になる。

 ◆名誉王者

 WBCが03年に創設したもので、王者としての実績などが評価されて認定される。これまでWBC世界ヘビー級王者ビタリ・クリチコ(ウクライナ)元世界ヘビー級統一王者マイク・タイソン(米国)世界5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)らが認定を受けた。西岡は14人目で日本人としては初の快挙となる。