2人組音楽ユニット、キマグレンのボーカル・KUREI(32)が9日、東京・後楽園ホールでボクシングのプロテストを受験した。実技のスパーリング相手が「練習でも対戦したことがない」というサウスポーだったが、戸惑いながら激しい打ち合いを展開。筆記テストも73点と及第点だった。今日10日の合否発表を前に「ボクサーにとっての後楽園ホールはアーティストの日本武道館のような聖地。メッチャ楽しかった」と笑顔で汗をぬぐった。

 元水泳選手だったKUREIは2年前、ダイエット目的でボクシングを始めたが、すぐに競技の面白さに目覚めたという。今年2月、キマグレンがデビュー5周年を迎え、音楽以外の目標を探した時、「1年前から意識していたプロテストだと思った」。週5日はスケジュールの合間を縫ってジムワークを重ねた。テストの受験年齢が32歳以下のため、7月17日で33歳になるKUREIにとって、最後のチャンスとなる。

 合格すればプロデビューも可能となる。KUREIは「今はノープラン。でも今日はすごく楽しかったのでやる気になるかもしれない」と、プロボクサーの活動も視野に入れる様子。KUREIを支援するジム関係者も「練習を積ませてデビューさせたい」と説明する。KUREIは「掲げた目標で、結果が出たらうれしい」と合否発表を楽しみにしていた。【藤中栄二】

 ◆キマグレン

 ISEKI(32)とKUREI(32)の男性ユニット。2人とも神奈川・逗子育ち。芸名は本名の名字に由来。05年結成し、08年2月「あえないウタ」でメジャーデビュー。同年「LIFE」がヒットし、初アルバム「ZUSHI」が1位でNHK紅白歌合戦出場。昨年10月に日本武道館で初ライブ。