石原さとみ(29)が嵐の大野智(35)の主演映画「忍びの国」(中村義洋監督、来年公開)のヒロインを演じることが21日、分かった。2人は初共演。石原は大野が演じる伊賀の忍び無門の妻お国。作家和田竜氏の原作小説には、無門がお国を一目見て、武家からさらって妻にするほどのベタボレぶりが描かれている。映画でも夫婦愛がポイントになる。

 石原は「時代劇アクションであり恋愛物語」と解釈しており、お国について「忍者として一流の無門の心の真ん中には必ずお国がいます。怠けもので不真面目な無門に対し、尻をたたいてかじをきっていくと同時に愛情を注ぐ母のような女性」と捉えて役作りする。

 伊賀の忍びの家に生まれながら、忍びに失望した下山平兵衛を鈴木亮平(33)が演じる。「平兵衛の悲哀を無門と好対照になれるよう情熱的に演じたい」。抜群の身体能力を持つ設定のため、2カ月間アクションの稽古を積んだ。

 織田信雄(のぶかつ)の家臣、日置(へき)大膳役の伊勢谷友介(40)は「登場する武士の中でも非常にアバンギャルド(=前衛的)。演じるのが楽しみ」。信雄を演じるのはHey!Say!JUMP知念侑李(22)。念願かなっての大野との共演という。

 共演は他にマキタスポーツ、平祐奈、立川談春、国村隼、でんでん、満島真之介、きたろうら。先月クランクインしており、撮影終了は9月末の予定。

 ◆石原(いしはら)さとみ 1986年(昭61)12月24日、東京都生まれ。02年ホリプロスカウトキャラバンでグランプリ獲得。03年映画「わたしのグランパ」で女優デビュー。その後「北の零年」「フライング☆ラビッツ」「幕末高校生」「風に立つライオン」「進撃の巨人」「シン・ゴジラ」などの映画に出演。ドラマは「てるてる家族」「N’s(ナース)あおい」「花嫁とパパ」「坂の上の雲」「5→9(5時から9時まで)~私に恋したお坊さん」など。157センチ。血液型A。

 ◆「忍びの国」 織田信長の次男信雄は伊賀攻略を狙っていた。無門は伊賀一の忍びと呼ばれているが、無類の怠け者。伊賀と武士との戦いには興味はなく、女房のお国に稼ぎの少なさを責められる毎日だった。しかし戦いが始まると無門も巻き込まれていく。1578年と1581年に起こった天正伊賀の乱が背景。