第1作から5年、続編の「モータルコンバット/ネクストランド」が6月5日に公開される。

対戦型格闘ゲームを原作にした前作で、おどろおどろしい世界を映像化したサイモン・マッコイド監督が、今回もこだわり抜いて独特の「モーコン」ワールドを構築している。

「キル・ビル」からジブリ作品、東京五輪の開会式まで手掛けた種田陽平氏が美術を担当。主舞台となった「エデニアの村」を一から作り上げるなど、細部にこだわった造形で作品全体のリアルな手触り感に貢献している。格闘ゲームに興味がなくても、監督の圧倒的熱量とこの造形だけで観る価値がある。

人間界と魔界の命運を賭けた格闘大会「モータルコンバット」では、人間界がすでに9敗。あと1敗で世界が終わる状況にある。最終決戦を前に白羽の矢を立てられたのが落ち目のアクション俳優ジョニー・ケイジ(カール・アーバン)で、人間界の戦士たちとともに魔界の皇帝シャオ・カーン率いる魔界軍団との激闘が始まる。

ゲームキャラの背景にこだわるマッコイド監督は、ケイジの映画俳優全盛期のアクションシーンを回想的に織り込みながら落ち目の今、そして格闘能力覚醒までをていねいに描く。

スタントコーディネーターのカイル・ガーディナーは「キャストたちにかなり過酷なフィジカルトレーニングを課した」と明かしている。現実離れした背景の中で特殊効果だけに頼らないアクションに、躍動感がある。

特にエデニアの王女キタナにふんした香港生まれのアデリン・ルドルフの鉄扇を使ったアクションはキレがいい。

前作に続いて浅野忠信と真田広之がキーマンとして出演。特に終盤、大トリのように登場する真田が忍者アクションの極みを披露している。忍者ハサシ・ハンゾウから主要キャラのスコーピオンに転生する設定が心底楽しいようで「忍者の戦闘スタイルは熟知しています。そして、スコーピオンのキャラクターになりきるのは本当に楽しかった」と話している。【相原斎】(ニッカンスポーツ・コム/芸能コラム「映画な生活」)