指揮者の小澤征爾さんが開校した「スイス国際音楽アカデミー」の公演が2日、ジュネーブで行われ、療養中の小澤さんに代わり、2009年のブザンソン国際指揮者コンクールで優勝した山田和樹さん(33)が指揮を執った。

 この日朝、小澤さんから「オーケストラの一人一人と向き合うように指揮をしなさい」とアドバイスを受けた。約1000人の聴衆は、山田さん指揮のベートーベン「セリオーソ」に大きな拍手を送った。公演後は「その通りにやってうまくいきました」と満面の笑みを浮かべた。

 山田さんは9月からスイス・ロマンド管弦楽団と日本フィルハーモニー交響楽団で指揮を執る。仙台フィルハーモニー管弦楽団の「ミュージック・パートナー」にも就任予定で「音楽で被災地を元気にしたい」と意気込みを語った。