俳優山下真司(56)の義理の息子で元俳優の森部達也さん(38)が、今月上旬に都内の自宅で自殺していたことが17日、分かった。遺書があったかどうかなど詳細は明らかになっていない。一部報道によると、森部さんは恐喝未遂罪などで起訴されているタレント羽賀研二(本名・当真美喜男)被告(46)と親交があり、同被告が周囲に勧めていたウェルネス社の未公開株を大量購入。億単位の損害を被っていた。

 山下の所属事務所によると最近、森部さんは羽賀被告が行っていた宝石ビジネスとは違う宝石関係会社に就職。勤務先から山下の夫人に対し「連絡が取れない」と連絡があったという。夫人が10日に森部さんが住む都内の自宅を訪れたところ、森部さんが倒れている姿を発見した。死因は心不全で、8日に亡くなったとしている。

 一方、警視庁の調べでは、森部さんの死に事件性はないが、自殺と断定している。

 森部さんは山下が88年に結婚した夫人と前夫の子供で、山下にとっては義理の息子にあたる。森部さんの死去を報じた18日発売の「女性自身」によると、夫人の前夫は大手電子メーカーの創業者で資産家。森部さんは莫大(ばくだい)な財産の一部を相続したという。

 森部さんは羽賀被告とは以前から親交があったという。昨年7月発売の「週刊現代」によると、問題の医療コンサルタント、ウェルネス社の未公開株は、羽賀被告よりも先に2000万円分購入。その後、同社の雲行きが怪しくなった後も、同被告は8000万円追加出資。森部さんも同被告に乗せられたように億単位に上る金額を追加出資したという。

 ウ社はその後破たんし、結果的に羽賀被告は持ち株すべてを転売したといわれるが、森部さんは多額の損失を被ったという。また、同被告が所有する3億6000万円ともいわれる都内の自宅マンションは、森部さんから半値近い破格の金額で購入したようだ。

 義理の親子とはいえ、森部さんと山下は良好な関係を築いてきた。森部さんは92年のビデオ映画「湾岸ミッドナイト」でデビューするなど、俳優として活動していた。山下とは「真司さん」「達也」と名前で呼び合い、森部さんは以前インタビューで「何でも相談できる」と明かしていた。

 山下の所属事務所によると、山下は森部さんが未公開株を購入し、大損害を受けた件について「何も聞かされていなかった」と話しているという。レギュラー出演中のテレビ番組などは悲しみをこらえ、予定通りにこなしている。