<アユFISHING>

 和歌山の清流・日置川でアユの友釣りが解禁された26日、上流の支流・前ノ川で湖産アユの入れ掛かりを楽しもうと釣行した。午前5時ごろから、宮平の瀬に入川。超渇水状態のうえ、人が多く、ポイントが限られて苦労したが、攻め方や仕掛けを工夫しながら追いを引きだし、午後5時までにきれいな魚体をした12~18センチを59匹追わせた。湖産アユの鋭い追いを堪能し、解禁日を存分に楽しんだ。

 日の出とともに人気ポイントの宮平に入った。人が多く釣り場が満員状態の中、中央付近の浅瀬でサオを出す。釣れる範囲は30メートルほどの間だけ。水況は超渇水状態。まずはフロロカーボン0・2号の水中糸を張り、ハリは細軸6号の4本イカリで挑戦。

 水深がありそうな波立ちのヨレにオトリを送り込んでいくが早朝で水温が低いためか底バレが続く。それならとハリを6・5号にサイズアップしてみると目印がキューンと走る目が覚めるようなアタリが出た。取り込んだのはヒレが長くてナイスバディーな17センチの湖産アユだった。続けて15~17センチが6連チャン。

 追いが止まると10メートルほど下流へ移動。ここからは大石の頭が水面に飛び出している瀬が続くため、オトリを空中輸送でポイントへ入れていく。鏡状のところは野アユの警戒心が強いのでシワ状の流れを狙うと、まっ黄色なアユが次々に追ってきて入れ掛かり。ポイントを細かく探り8時半までに16~18センチの付きアユばかりを20匹キャッチした。

 ここで30分ほどポイントを休めてから再開。今度はオトリの動きに変化をつけようと水中糸をメタルライン0・05号に交換。日が差しだす中、止め釣りや引き釣り泳がせで上流から探り直すとコンスタントに追いが続き、正午までに12~17センチを22匹追加した。

 その後は昼食をとりながら再びポイント休め。午後1時半ごろから再開するがさすがに3度目の釣り直しは厳しく同じ釣り方では野アユがなかなか反応しない。そこで水中糸をフロロカーボンに戻し、立てザオの上飛ばしや止め泳がせでスローに攻めてみた。

 すると、ポツリポツリと追ってきて、午後5時までに12~18センチを17匹追加。解禁日で人が多くポイントが限定されたが、あの手この手で攻め、12~18センチを59匹追わせ、満足のいく釣行だった。獲物は清流育ちだけに香りが良く、塩焼きが抜群にうまかった。【日刊FPC・井上富博】

 【今後の見通し】合川ダム上流は梅雨明けまでが狙い目。雨で増水すると釣り場がリセットされ、アユが散らばって追いが活発になるだろう。ダム下は天然そ上が多く、8月以降に良型の入れ掛かりが期待できる。

 【問い合わせ】森のお宿【電話】0739・54・0345、日置川漁協【電話】0739・53・0023。年券1万500円、日券3150円。

 【交通】阪和自動車道の南紀田辺ICを出て国道42号を南下。上富田町から同311号に入り、本宮方面へ。鮎川新橋を渡り、県道221号、同37号で合川ダムを経由し国道371号で前ノ川へ。田辺から約1時間。