<筏カセFISHING>

 船で釣れるような30センチ超のマアジが釣れている福井・若狭大島の「西森渡船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)のイカダへ26日、刺し身サイズを求めて出掛けた。早朝からナミダ水イカダに乗り、若狭釣りで狙ったがコノシロに手を焼き、午前中に15~25センチを12匹止まり。冠者島イカダでは京都市の高木八郎さんが27~32センチを6匹ゲットする姿を確認した。水温が上がってくれば数、型ともに期待できる。

 大きなマアジを釣ってみたいが、船釣りは酔うので苦手というあなたに朗報。穏やかな小浜湾のイカダで、刺し身にもできるような良型のマアジが釣れている!

 午前5時すぎにナミダ水イカダに上がった。釣り方はダンゴ釣り。難しいイメージのある釣り方だが、チヌのような繊細なアタリをとる必要はないのでビギナーにもお薦め。ダンゴを打ち返すとすぐにコンコンと気持ち良いアタリがきた。

 合わすと、やわらかい短ザオがギュンギュンと曲がる。取り込んだのは25センチのマアジ。このサイズになると、波止の小アジと比べて数段引きが強く、釣り応えがあるので結構楽しめる。

 隣のイカダでも一宮市の加藤寿生さんが、サビキで32センチを食わせ「このサイズは価値がありますね」とうれしそう。まさに刺し身サイズ。記者にもすぐに30センチ級が釣れそうだなとほくそ笑む。だが、サオ先を引ったくるアタリが出るものの、型が伸びず25センチ止まり。

 そうこうしていると同7時ごろからコノシロの群れが回りだすとマアジが散って、コノシロのオンパレードに。これではお手上げ。

 仕方なく、西森市男船頭と冠者島イカダの様子を見に行くと「早朝にオキアミの刺しエでプリップリの27~32センチを6匹釣りました」と高木さんが、にっこり。

 イカダで、このサイズがそろうなら、専門に狙う人がいるのもうなずけるなと、うわさ通りの型の良さを実感。西森市男船頭によると「このイカダは、沖に近くて潮通しがいいので良型が釣れるですよ」という。

 この日は、コノシロに苦戦し、匹数が伸びなかったが、24日には京都の中上昌和さんら2人が15~30センチ(25~30センチを20匹含む)を140匹も釣ったという。【中村和嗣】

 【今後の見通し】マアジは、これからが本番。水温が16度以上になると良型の活性が上がり、安定して釣れだす。15~25センチ中心の数釣りなら、葉夫、ナミダ水イカダ。型狙いなら冠者島イカダがいい。またチヌは5月上旬まで乗っ込みが続き、藻場の多い朝倉、ナミダ水、大浦などで年なしが狙える。

 【問い合わせ】西森渡船【電話】0770・77・0191。渡船料は大人4000円、子ども(中学生以下)2000円。釣り人の宿泊1泊2食付き6500円、素泊まり3000円。イカダは21基、トイレ付き。パラソル無料貸し出しあり。出船は午前5時、納竿は午後6時(季節によって変動あり)。

 【交通】大阪から中国自動車道、舞鶴若狭自動車道を利用。小浜西ICを出て国道27号に入り舞鶴方面。青戸大橋を渡り、県道241号を北上し、大島トンネルを抜け渡船場へ。