<フィッシング・ルポ>

 20日にアユ釣りを解禁した静岡・興津川は約1週間でどうなった?

 6月1日(日)に関東地区の主要河川も解禁を迎える中、いち早くスタートした興津川は、25日に800キロの追加放流も完了し、解禁前の約4・2トンの放流と、大量の天然アユのソ上も確認されていて、今週末に向けて条件がそろってきた。地元漁協では「日中の水温も20度以上になってきて、これから面白くなってくる」と力を込めた。

 今シーズンは天然アユのソ上の吉報が各所から届いている。栃木・那珂川では20日に試釣が実施され、町裏では、30匹の釣果のうち天然アユが13匹を占めた。4月3日に茂木付近で視認されてから、ソ上情報が切れていない。日刊釣りペン・クラブの相吉孝顕さんは「本流だけではなく、黒川や余笹川でも天然ものが確認されている。今年は面白くなりそうですね」と、期待を寄せる。

 この天然アユの目撃情報は20日に解禁したばかりの興津川にも寄せられている。その上に今年の放流量は約4・2トン。昨年が約3・5トンだったことを考えれば、アユの魚影の濃さが分かる。さらに25日に中型サイズを約800キロ中流域に放しており、今後が楽しみだ。

 興津川非出資漁協の柿沢清組合長は「28日朝までの雨で70センチほど水位が上昇した。これで腐れアカが飛んで、アユも散らばっていくと思われる。週末はいいんじゃないですか」と話した。現在、水温は日中で20・2度を記録している。現認された大型も22センチが記録されていて、サイズも出ている。

 本格的夏日を迎える今後、興津川のアユ釣りも盛況となりそうだ。【寺沢卓】

 ▼問い合わせ

 日刊スポーツ新聞社指定、興津川「あこがれ亭」【電話】054・393・3814。興津川非出資漁協【電話】054・393・3894。日釣り券1500円(高校生以下、女性、身体障害者は漁協で500円の確認済み証で以後無料)、年券7000円。現場売りは1000円増。オトリは1匹600円。宿泊も可。HPは検索サイトで「興津川、あこがれ」の入力で探せます。