<筏カセFISHING>

 大チヌの魚影が濃い南紀・白浜町堅田の「堅田漁業協同組合」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)のイカダへ7月13日に開催される「月桂冠杯

 和歌山・白浜チヌ釣りセミナー&大会」の下見で先日、釣行した。早朝から「ボラ筏27号」に上がりダンゴ釣りで挑戦。エサをローテーションしながら攻め続け、サナギと岩ガニで午後4時までに29~47センチを8匹仕留めた。産卵を終えたチヌが確実にエサを追っている感じで、良型の荒食い間近を予感する釣行だった。

 初夏はエサ変わりの季節。日によって釣れるエサが変わるので、当たりエサを探しながら大型チヌを仕留める!

 午前6時前、ボラ筏27号に上がった。このイカダは養殖イカダの横に設置されており、養殖用のエサにチヌが集まってくる。

 まずは、オキアミを刺しエにダンゴを投入した。だが、ダンゴからエサが出ると数秒でエサ取りにやられてしまう。ボケ、コーンとエサを替えていくが同じ。ムシエサには何も反応しない。

 そこで同9時前、多めのサナギを入れた追加のダンゴを打ちながらサナギをはさみで切って、かけら掛けにした刺しエでダンゴを投入。エサ出しを確認せずに1メートルずつラインを緩めていくと小さなアタリが出た。

 そこから、さらに50センチほどラインを緩めると穂先にモタレのチヌアタリ。素早く合わせ、サオに重みが乗ったところで2度合わせ。ロッドワークで強い締め込みをいなしながら浮かせたのはコンディションの良い40センチ級の良型チヌだった。

 次はラインを出さずにトントンで待ち、ダンゴからエサが出てからラインを50センチほど緩めると穂先が水中に吸い込まれるアタリで35センチがヒット。サナギで連発モードに突入かと思ったがアタリが止まってしまう。

 その後は再び、刺しエをローテーションしながら攻めると同11時前、夏場に効果がある岩ガニにチヌが反応。ハリ上15センチに4Bオモリを打った仕掛けで前方5メートルを狙うと刺しエが着底すると同時にアタリが出た。1発で合わせ、重量感のあるパワフルな引きをかわしながら仕留めたのは、この日最長寸の47センチだった。

 午後からは、ダンゴが効きだしたのか、魚の活性が上がり、再びサナギのダンゴ釣りにチヌが好反応。流れに合わせた、ていねいなハワセで午後4時までに29~35センチを5匹追加して納竿した。仕留めたチヌは引きが非常に強く、夏場へ向けて活性の高まりを感じた。【日刊FPC・兼松伸行】

 【今後の見通し】大会が開催される7月中旬には良、大型チヌやキビレの食いが活発になり、40センチ級を中心に50センチ超が期待できる。エサ取りの活性も上がってくるのでダンゴ釣りを中心に多彩なエサ使いで挑戦してほしい。外道としては50センチ超のマダイや、マアジのほか、グレなどが釣れる。

 【問い合わせ】堅田漁協【電話】0739・42・3351。ボラ筏4300円。金島、マルゼ、3号筏3200円。弁当850円(要予約)。出船は午前5時半(季節により変動)。迎えの船は最終が午後4時半。

 【交通】JR紀勢本線白浜駅下車。タクシーで約5分。バスは白浜町内巡回バスを利用。「とれとれ市場」で下車し、徒歩約5分。車は阪和自動車道の南紀田辺ICを出て国道42号へ入り白浜方面へ。「とれとれ市場」の手前を右折。坂を下った左がイカダ釣り受付所。