＜アユＦＩＳＨＩＮＧ＞

　闘争心の強いアユとの出合いに感動した！

　瀬でダイナミックな友釣りを楽しもうと先日、激流で知られる福井・九頭竜川（中部地区）に釣行した。午前１０時ごろから坂東島の笠川オトリ店上流の左岸（通称ヒューム管）に入川。広大な荒瀬と急瀬をオモリの引き釣りと止め釣りで攻め、午後５時までに追い星が鮮やかな１６～２２センチを３９匹追わせた。激流育ちの野アユとの真剣勝負を夢中で楽しんだ。

　渇水続きの九頭竜川だったが、待望の出水。良型アユの活性が上がるのではと、午前１０時ごろから坂東島地区の通称ヒューム管という急瀬のポイントに入った。水位は平水よりも３０センチ高く、ササ濁りが入っているが、足元の石はビカビカに磨かれ、黒光りしている。

　水位が高いため複合メタルの仕掛けをセット。まずは瀬落ちの開きから釣り始めた。徐々に川に立ち込み、オトリを流シンへスライドさせると、キュイーンと鋭い追いで目印が吹っ飛んだ。タモに飛ばしたアユはキラリと輝く追い星をつけた１８センチだった。高水、濁りの不安をふきとばす１匹だ。

　次はオモリを付けてさらに流シンへオトリを誘導すると、間髪入れずにサオが絞り込まれた。２歩ほど下がり、ライナーで飛ばしたのは空中でも、真っ黄色な魚体が確認できるほど、追い気満々の２０センチだった。

　その後は穂先でオモリを持ち上げ、底ぎりぎりをキープ。テンションが少し軽くなるポイント（大石裏）を攻め続け、正午までに１６～２０センチを１１匹追わせた。

　午後からは２００メートルほど上流の荒瀬へ。ここでもオモリを付け、流シン脇からオトリを送りだす。川底の流れにオトリを落ち着かせ、波立ちの大石裏にオトリが入った瞬間、ガガッ、ギュイーンと強烈なアタリ。

　流シンへ持っていかれないようにサオのためで引き寄せ、取り込んだのはふっくら肉付きの良い２２センチだった。激しい追いをみせる、ナイスボディーの良型に気持ちが高ぶる。

　その後も似たようなポイントを攻めるとツーンと次々に目印が飛ぶ。どれも驚くほど真っ黄色。追い星がまぶしい良型ぞろいに「これこそが、アユ釣りや」とテンションがマックスに。

　釣り下がっては、また上がるを繰り返し、激流育ちで闘争心の強い縄張りアユを体力の限りに追い続け、１８～２２センチを合計３９匹キャッチ。瀬釣りを堪能した心地よい疲労感とともに午後５時前に川をあとにした。【日刊ＦＰＣ・糸数恵士】

　【今後の見通し】台風の大雨で水位が上がっており、ベストな状態で梅雨明けを迎えそうだ。お盆までは流シンの波立ちを攻め、その後は深いトロ場を探ると大型が掛かる。魚影が濃い坂東島地区、北島鮎大橋付近がお薦め。下流域の天然ものも、これから縄張りを持ちだし数釣りが盛期を迎えるだろう。

　【問い合わせ】九頭竜川中部漁協【電話】０７７６・６１・３２１９（テレホンサービス）。入川券は年券１万２０００円、日券３０００円。

　【交通】北陸自動車道の福井北ＩＣから国道４１６号に入り上流へ。北島鮎大橋を渡って右折し県道１７号へ。上流へ進み坂東島へ。