2020年東京五輪・パラリンピックの会場見直し問題で東京都の小池百合子知事(64)が選出した都政改革本部の調査チームが1日、最終見直し案を示した。水泳は現行の「五輪水泳センター」の新設に絞り込んだ。現行案でも当初案より最大440億円削減できる。都、国、国際オリンピック委員会(IOC)、大会組織委員会の4者協議も始まり、小池氏は11月中に結論を出す考えを示した。

 水泳会場は「五輪水泳センター」を現行の2万席とするか、コスト削減のため1万5000席に減らす2案を提示した。大会後に減築する案はコスト増になるため取りやめた。当初の683億円から、2万席でも150億円近く削減できるが、大会後の運営費が高くなる。1万5000席の場合は最大200億円以上の削減が可能だが、計画の変更で許認可に影響が出るため、工期が間に合わない恐れもあると指摘した。9月の中間発表では、聖地「東京辰巳国際水泳場」を改修して利用することも検討したが、座席の増設などが困難で断念した。