安倍晋三首相と東京都の小池百合子知事は10日、首相官邸で約20分間会談した。20年東京五輪・パラリンピックに向けた協力態勢で一致したほか、小池氏が今夏の一大決戦に位置づける都議選についても意見交換したとみられる。

 終了後、小池氏は取材に「新年のごあいさつに参った」とした上で、「東京大会まであと3年。オールジャパンで連携し、ワクワク感のある大会へ、成功に導こうという協力を確認させていたことに尽きる」と述べた。懸案になっている関連自治体の仮設費用負担問題についても話し合われたとみられるが、小池氏は「実務的な話はしていない。基本的な考えとして、オールジャパンでということ」と述べるにとどめ、この問題に関する首相からの要望についても「ありません」と否定した。

 一方、都議選については「地方の議会選挙なので、さほどこの話に時間を割いていない」とした上で、「これから東京は、国際金融都市として都市間競争にも打ち勝たないといけない。議会にも、そういうことを理解いただける方を多数いただきたいという話をした」と明かした。

 首相の反応については、「納得しておられた。東京が世界を率いる都市であることは、しっかりご認識されていた」と述べた。

 小池氏は会談冒頭、首相の背広の襟に、マグネット式の東京大会のピンバッジを付けて、連携をアピールした。

 また、首相に続いて菅義偉官房長官とも約20分面会した。