阪神は敵地で巨人に連敗を喫したが、才木が踏ん張って3連敗を免れた。開幕カードだった巨人戦も2つ負けたが、3戦目に先発した才木の粘り強い投球が勝ちにつながった。ズルズルといかないのは同じ形だった。

この日の広島戦はカード3戦目に勝った流れだったから、甲子園で勝っていれば勢いがついたのかもしれないが、残念ながら雨天中止になった。ホームだから気持ちも切り替えやすいはずだ。

ここまで見てきて、阪神以外のチームが抜け出すのは考えにくい。そのしぶとさを支えてきたのは安定した投手力だった。現時点でその投手陣が崩れることはないと見ている。

3日の巨人戦では先発した門別が打ち込まれた。うまく調整できなかったのだろう。梅野のサインに首を振った後に浴びた岡本和の本塁打は、性格まで読まれた結果だろうが、楽しみな逸材に変わりはない。

一方、開幕から守備、走塁のミス、状況判断の拙さが目立った。点を取れるときに、取れない場面も見受けられた。ここからは攻守両面でミスを最小限にとどめたい。それが勝つ術といえる。

どのチームも交流戦までが一つの区切りになる。阪神はそこまでに17試合を戦うが、カードの“頭”を取る、勝てる展開となれば貪欲に勝っていくこと。それが貯金を積み重ね、首位の座を堅持することにつながっていく。(日刊スポーツ評論家)

阪神対広島 GW最終日、甲子園のグラウンドにはシートが敷き詰められていたが、夜間の降雨が予想され開門を前に中止が発表された(撮影・宮崎幸一)
阪神対広島 GW最終日、甲子園のグラウンドにはシートが敷き詰められていたが、夜間の降雨が予想され開門を前に中止が発表された(撮影・宮崎幸一)
阪神対広島 GW最終日、甲子園のグラウンドにはシートが敷き詰められていたが、夜間の降雨が予想され開門を前に中止が発表された(撮影・宮崎幸一)
阪神対広島 GW最終日、甲子園のグラウンドにはシートが敷き詰められていたが、夜間の降雨が予想され開門を前に中止が発表された(撮影・宮崎幸一)