東京都の小池百合子知事が率いる都議会第1党「都民ファーストの会」からの離脱を検討している、音喜多駿都議(34)が4日、文化放送「大竹まことゴールデンラジオ!」(平日午後1時)に電話出演し、「最終的な決断は明日させていただきますが、今の小池知事、小池都政については、これ以上は行動をともにすることは難しいのかなと考えております」と、5日にも離党を表明する考えを明らかにした。

 さらに「間違いなく取材規制、言論統制をされていた」と批判した上で「今の小池都政の向かっている方向に疑問を持っている方は、少なくありません」と、さらなる“造反者”が出る可能性まで示唆した。

 音喜多駿都議は、大竹まこと(68)の質問に、率直な思いを吐露した。

 大竹 都政やるんじゃなかったの?

 音喜多都議 私が都政を辞めるわけではないのですが、私も小池知事をこれまで信じてこれだけ応援してきた身として、小池都政が今このような状態になってしまったことには非常に強く責任を感じておりますし、都議選後に「都民ファースト」の会で私も当選しておりますので、皆様の期待を裏切るということになってしまって大いに反省しております。

 音喜多都議は、昨年7月の都知事選から上田令子都議(52)とともに小池氏を支援して「ファーストペンギン」と呼ばれた。当初は幹事長に就任し、その当時は5名で自由な議論が出来ていたものの、7月の都議選で都民ファが大勝した後に都議が55人に増えた後から、同知事らのトップダウンで物事を決定する体制になったと批判した。

 音喜多都議 私個人に限って言えば、間違いなく取材規制、言論統制をされていましたし、ほぼ一切の取材を受けることは党本部から禁止されていました。また党内で自由な議論もできませんでしたし、党運営について強い疑問を持ってしまったのは事実です。私が以前に幹事長をやっていたときにはまだ5名で、自由闊達(かったつ)に議論して皆で決めごとをしていたんですが、55人という人数になって、新人議員が多いから統制を取らなければならない事情は分かるのですが、しかし一部の方々があまりにもトップダウンで物事を決めて結果だけを通達して勝手なことはするなと言う体制がまかり通ってしまったんじゃないかなと。結果として小池都知事が代表を辞めたのも都議選の翌日突然知りましたし、また野田(和久)代表が辞めたのも報道で知り、メールで知るという状況でしたから、民主的とは言えないのではないかと思っています。

 音喜多都議は、国政への挑戦については完全否定した。「最終決断は明日しますが、私は国政に出るつもりはないので、無所属の都議会議員に戻って、お約束した公約がしっかり果たされるように、正しいものは正しい、間違ったものは間違っていると対峙(たいじ)していきたいです」。その上で「中にいて、中から変えようと思ったんですが、自由な発言もできない状況で、力不足もあって何もできなかった。ただ外に出れば自由な発言はできますので、世論とともに都政を正常化していくために頑張っていきたいです」と都民ファーストの会との対決姿勢をにじませた。

 大竹 志を同じくする人はいるのか?

 音喜多都議 明確に話をしているのは上田さん(令子都議)。その他、何人とは私自身本当にわかりませんが、今の小池都政の向っている方向に疑問を持っている方は少なくありませんので今後についてはさまざまな可能性があると。新人議員で小池人気で受かった負い目と言う気持ちがある方もいらっしゃると思うので、なかなか当選3カ月では自分の意見も言いづらい人はいると思います。

 大竹 新党の名前は?

 音喜多都議 都議会会派ですが、以前の「かがやけTokyo」の名前を復活させようと。

 音喜多都議は離党した場合、新たに組む会派名は、都民ファになる前の「かがやけTokyo」に戻すことを明言した。