大阪府寝屋川市の住宅のプレハブに柿元愛里さん(33)が監禁されて凍死した事件は、府警が死体遺棄容疑で両親を先月23日に逮捕してから3週間が過ぎた。わずか約2畳の部屋に15年以上閉じ込め、モニターで常時監視していたという異様な事件。愛里さんは01年ごろ統合失調症と診断され、父親の泰孝容疑者(55)が隔離。行政からの支援は受けず、近所付き合いもせず、一家は孤立を深めていった。

 同級生らによると、愛里さんは小学5年時に市外から転校してきたが、6年の途中から登校しなくなった。同級生の男性(33)は、愛里さんの体によく傷があったことを覚えている。「親から体罰や虐待を受けているのではと思った」。別の同級生の女性(33)は愛里さんの体にあった複数のあざについて尋ねると、「犬にかまれた」とだけ答え、多くは語らなかったという。