2020年東京五輪(オリンピック)・パラリンピックの主会場となる新国立競技場(新宿区)の工期が今月折り返しを迎えたことを受け11日、工事現場が公開された。スタジアム本体の隣にある敷地で、屋根鉄骨への木材取り付け工程が行われた。

 屋根工事は今年2月から来年5月まで行われる。屋根の長さは約60メートルあるが、支えているのは片側のみ。ただでさえ重い屋根だが、その下にはスピーカーや電飾装置などを取り付けるため、新国立の中で1番難しい工事という。作業員も高い場所での作業となり、危険を伴うため、事業主体の日本スポーツ振興センター(JSC)は細心の注意を払うとした。

 屋根鉄骨に木材を取り付けるネジは、米航空局の基準に準拠したもので、旅客機等に使われる耐久性を持ち、緩まない特性を持っているという。今回公開した工事で、屋根の下弦に使われる木材はカラマツ。新国立は来年11月末に完成予定。