小泉純一郎元首相（７６）は２３日、２４日に知事選が告示される新潟県の魚沼市で、知事選に「野党統一候補」として出馬する池田千賀子氏（５７）を激励した。「原発ゼロ」を訴えた講演の後、講演を聴きに来た池田氏らと、控室で面会。同県に立地する東京電力柏崎刈羽原発の再稼働が大きな争点となるだけに、「新潟には原発があるのだから、ただちに廃炉を決めるべきだ。そういう候補に当選してもらいたい」と、期待を込めた。自民党は前海上保安庁次長の花角（はなずみ）英世氏（５９）を推薦するが、小泉氏は「よく分からない」と素っ気なく答えた。

　この日の講演は１年前から決まっていたが、米山隆一前知事の辞職で、告示前日に講演が重なる、思わぬタイミングでの新潟入り。告示後の応援予定はないが、発言に影響力を持つ小泉氏が野党候補と接触する異例のコラボレーションに、自民党は警戒を強めている。池田氏は会談後、「公約に掲げた『原発ゼロの新潟』へ、確信が持てた」と話した。知事選投開票は、６月１０日。