日航は13日、10日午後の鹿児島発羽田行き650便に乗務予定だった男性副操縦士(54)から、出発前検査でアルコールが検出されたため、乗務を別の操縦士に交代させたと発表した。

鹿児島空港の乗務前検査で、呼気1リットルあたり0・09ミリグラムを検出したという。運航に支障はなかった。

同社によると、副操縦士は9日夜、コンビニで日本酒の小瓶を購入。飲酒禁止は乗務24時間前だが、12時間前と勘違いしていたことに、飲む直前に気付いた。仮眠後の10日、弁当を食べた際にのどが渇き、前夜飲まずに置いたままだった日本酒入りコップにうっかり手を伸ばし、一口飲んでしまったという。すぐにアルコールと気付き、ホテルの部屋で簡易キットで検査を行った。アルコールは検出されなかったことから、影響ないと思い、空港に出発したという。

日航機墜落事故から12日で34年を迎え、同社の赤坂祐二社長が飲酒問題撲滅を誓ったばかりだった。同社は「事実を重く受け止め、引き続き全社を挙げて再発防止の徹底を図り、信頼回復に向けて取り組んでいきたい」とコメントした。