17年夏の甲子園優勝チームの主将が逮捕された。強盗目的で民家に侵入し、住人に頭蓋骨骨折、顔面切創などの大けがを負わせたとして、千葉県警は31日、強盗致傷などの疑いで、東京都町田市、無職千丸剛容疑者(20)ら男5人を逮捕したと発表した。千丸容疑者は17年夏の甲子園で優勝した花咲徳栄(埼玉)の主将だった。千丸容疑者ら4人は容疑を認め、1人は一部否認している。

佐倉署によると、逮捕容疑は、5人で共謀の上、昨年4月26日午後9時45分ごろ、千葉県八街市の2階建て民家に金品を奪う目的で、この家に住む自営業男性(60)を玄関でバールのようなもので殴り、頭蓋骨骨折などの重傷を負わせて侵入し、家の中で男性の妻(58)の顔に切創を負わせたが、妻が助けを求めて大声を出したため、金品などは奪えず、逃走した疑い。玄関は施錠されており、インターホンで男性を呼び出し、殴り倒した上で押し入ったという。

署によると、この民家に侵入する前には、現場から1キロほど離れた八街市内の集合住宅の駐車場から、普通乗用車のナンバープレート1枚を盗んだ疑いもある。5人は顔見知りで、5人の中には初対面同士もいたという。千葉県には、5人のうち1人が所有する千葉県外のナンバーのついた車で入り、強盗前に千葉県内ナンバーを盗んだのは、捜査かく乱のための偽装工作とみられる。

捜査関係者によると、容疑者5人のうち、千丸容疑者以外に高校の野球部出身者などはいない。事前に民家に現金が置いてないか確認する「アポ電」は確認されていない。署は使用された凶器の詳細を明かしていないが、男性の妻は顔を切られており、バール以外に刃物が使用された可能性がある。5人は強盗致傷罪などで起訴されている。

他に逮捕されたのは、神奈川県大和市、自称とび職吉添勇人容疑者(22)神奈川県茅ケ崎市、会社員越川正翔容疑者(22)大和市、自称会社員山本光輝容疑者(21)大和市、会社員保田崚容疑者(22)。容疑を一部否認しているのは保田容疑者。