NTTによる総務省幹部や歴代総務相への接待問題をめぐり、菅義偉首相や現職の武田良太総務相の会食や会合の有無が焦点に浮上している。12日の参院予算委でも、加藤勝信官房長官が、菅氏が就任後にNTT澤田純社長ら幹部と会食したかを問われ、菅氏に確認したとして「国民の疑念を招く会食、会合に応じたことはないということだった」と答えた。立憲民主党の小西洋之氏が質問した。

小西氏は、菅氏が11月に官邸で澤田氏と会ったことなども指摘。加藤氏はその面談は認めたが「総理に確認したところ、短時間のあいさつだった」と説明。それ以外は「政治活動1つ1つに答えるべきでない」とした。小西氏は菅氏がなぜ答弁しないのかなどとも迫ったが、平行線だった。

武田氏に対しても、NTT幹部との会食の有無をなぜ答弁しないのかについて追及が続いたが、これまで同様「個別の事案1つ1つには答弁を控える。その上で国民に疑念を招くような会食会合に応じたことはない」と繰り返すばかりで、有無を明言しなかった。小西氏は、武田氏が2月16日の衆院総務委で菅氏の長男・正剛氏との会食について「ない」と明言していたことを指摘。なぜNTTについては答えられないのか何度も問いただしたが、武田氏は「個別の事案は答えを控える」「政治的判断だ」と答えるばかりだった。

澤田氏は15日に参院、16日に衆院に参考人招致される予定で、発言が注目される。