北海道・知床半島沖で乗客乗員26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)=19トン」が遭難し、11人が死亡、15人が行方不明となった事故で、運航会社「知床遊覧船」(斜里町)の桂田精一社長への記者会見が27日午後、始まった。

桂田社長は「皆さん、この度はお騒がせして大変申し訳ありませんでした」と言い、約10秒間、土下座した。その上で「当社の船舶のクルーズの中で、大変な事故を起こしてしまい、亡くなられた被害者の方々及び捜索中の被害者の方々に対し、大変申し訳ありませんでした。亡くなった被害者の方、ご家族、捜索中の被害者の方のご家族に対し、大変なご負担をかけております。申し訳ありませんでした」と謝罪した。

さらに、同社長は「捜索中の方が1日も早く見つかることをお祈りますとともに、できうる限りを尽くしていく所存でございます」と謝罪を重ねた。その上で「当社として被害者の方のことを第一に対処し、捜索に全力で協力する所存でございます」と言い、再び約5秒、土下座した。

会見に先立ち、同社長は約60人の家族が参加する中で説明会に出席した。出席できなかった家族のためにオンラインでの配信もした。関係各所から求められた会見は事故発生から5日目に行われた。関係者によると、事故当日の出港判断について桂田氏はこれまでに「私はいけると思った」と述べている。