国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)は3日、2024年の世界各国の報道自由度ランキングを発表した。対象180カ国・地域のうち、日本は昨年から二つ順位を下げて70位で、先進7カ国(G7)で最下位だった。首位は8年連続でノルウェー。

日本について同組織は、報道の自由が一般的に尊重されているものの、政治的圧力や男女不平等などで、記者が監視者としての役割を完全に果たすことをしばしば妨げられていると指摘。記者クラブ制度がメディアの自己検閲や外国人ジャーナリストらへの差別につながっていると批判した。

世界的には、記者を保護するという政治的意思が明確に欠如している国もあると強調。2023年10月7日にパレスチナ自治区ガザのイスラム組織ハマスとイスラエルの戦闘が始まって以降、100人以上のパレスチナ人記者が死亡したことを例に挙げた。生成人工知能(AI)による偽情報の拡散にも懸念を示した。

米国は55位とG7で日本の次に低く、イスラエルは101位。ウクライナ侵攻を続けるロシアは162位。中国が172位で、北朝鮮は177位。最下位はアフリカのエリトリアだった。(共同)