この動画は「ファントム3(DJI社)」を上空にホバリングさせ、機体の真下に入り「ハンドキャッチ」した模様です。ちょっと難しいのはコントローラーを片手で持つことです。右手で右スティックを下に倒し、機体をゆっくり下降させ、もう片方の手で脚をつかみます。機体が顔に迫るとプロペラの風圧が強く、音もけたたましいので若干恐怖を覚えますが、思った以上に簡単にキャッチできます。(安全のため機体にはワイヤが付いています)

「ファントム3」を上昇させます
「ファントム3」を上昇させます

 これは着陸させる場所がない場合に有効です。例えば小さな船上などです。風が強くデッキが狭い場合、機体が海の上に落ちてしまう危険性があります。このような場合、揺れながら下降する機体をつかみ、モーターをオフにする必要があります。

機体の真下に入ります。安全のため機体にはワイヤが付いています
機体の真下に入ります。安全のため機体にはワイヤが付いています

それ以外にも、例えば地面が平らでないと着陸後に機体が倒れ、プロペラを傷つけることもあります。また、地面が砂地だと砂ぼこりが舞い上がり、モーターに入ってしまう恐れもあります。芝生も注意が必要で、風圧で思った以上に芝が舞い上がります。

コントローラーを片手で持ち、機体を下降させます
コントローラーを片手で持ち、機体を下降させます

 また、ファントム3のランディングスキッドと呼ばれる脚は意外と細いので、機体にできるだけ近い根本をキャッチするのがコツです。ただしプロペラ部分に近くなるので、手を切らないように注意しなければなりません。

機体にできるだけ近い根本をキャッチするのがコツです
機体にできるだけ近い根本をキャッチするのがコツです

 実は「ハンドキャッチ」は今回が初めてではありません。覚えている方もいるかも知れませんが、今年8月、社内飛行で失敗したとき、カベに激突したファントム3を、とっさに手でつかんでいます。これも本能でやったわけではなく、ドローンに関する本などで「ハンドキャッチ」を見ていたので、自然と手が出たものでした。

次回紹介する「インスパイア」です。お楽しみに
次回紹介する「インスパイア」です。お楽しみに

 みなさんも是非、ハンドキャッチは試して下さい。ドローンが暴れたときなど、とっさに必要になることがあるかもしれません。くれぐれも高速回転するプロペラにだけは気を付けてください。次回は「ファントム」の兄貴分、「インスパイア」の映像をお届けしたいと思います。お楽しみに。【写真部・鹿野芳博】


◆株式会社セキド http://sekidocorp.com/

◆SEKIDODJIドローンフィールド http://sekidocorp.com/drone_field/