大魔神マダイに釣戦! 日刊スポーツ評論家の佐々木主浩さんが忙しい合間を縫って、今年初のターゲットに選択したのがマダイで、沼津・久料(静岡)の「魚磯(うおいそ)丸」からアタックした。これに加奈子夫人が参戦、久々の夫妻“タイ決”-。折しも同地区は「第3回駿河湾マダイダービー」を展開中。一部で乗っ込み様相もみせており時折、特ダイが釣れている。さて、そんなタイミングで挑んだ夫妻の結果はどうだっタイ? 

 まずは「魚磯丸」の午前便で出漁。船では例によって、佐々木さんはラッキーポジションとする右舷のミヨシ(船首)、同トモ(船尾)に日刊釣りペン・クラブの加藤雄二さんが並び、反タイ側ミヨシで加奈子夫人がサオを出した。久保田勝久船長の指示ダナより下まで落とし込み、コマセを振りだしながらタナに合わせて置きザオで待つ。

 寒の戻りでちょっぴり寒いが、穏やかな海上で加奈子夫人は早くもウトウト…と<居眠り釣法>体勢。殺気を消す効果でか、これまで何匹も釣っている得意の!? スタイル。タイする大魔神「いきなりかい?」と警戒心をチラリ。

 久保田船長によれば、潮温は前日より下がって13度台、おまけに肝心の潮流れがほとんどない。条件は不利だが、それでも、マダイは飛びついた。佐々木さんにヒットして1キロ余りが見参! 加藤さんも同サイズをゲット。驚きはこの後だ。

 居眠り釣法不発…で、目覚めた加奈子夫人のサオ先がクン、ときて、ググーンッ! 「初めてマダイの引きを見た」と叫び、久しぶりのせいか「ど…どうすればいいの?」だって。見かねた佐々木さんのサポートを受けながら取り込んだのは1キロ弱で「やっタイ」と、もうタイ変な喜びようなのだ。

 そんな中、加藤さんの置きザオが突然、ギュンギュンッ! 本人がたまたま釣り座を離れていたため、大魔神が“代打”でやりとりして、タモ網に収めたのが何と3・22キロ、しかもおなかプックリで乗っ込み状態を示す大型だった。

 乗っ込みは、産卵準備で魚が浅場へ移動する行動だが、攻めた釣り場も浅場の水深30メートルライン。サオは軟調胴調子(オモリ負荷30~50号)で、釣り座に復帰した加藤さんが2匹、佐々木さんが1匹、どちらも1キロ前後を追釣してストップフィッシング。でも、大魔神「不完全燃焼」と、午後便の乗合船に同乗して再出漁へ-。

 潮温は14度台に上がっていたが、魚の食いは渋い。そこで佐々木さん、ライトタックル(オモリ負荷20号で1メートル弱のサオ)にチェンジ。過去に同沖で11キロの超特ダイを仕留めたもので験を担いでのことらしい。果たせるかな、ホントにヒットしたからビックリ! 細いサオが折れんばかりに曲がる光景はド迫力で、2・24キロの良型が躍り上がった。

 結局、加藤さんと同じ4匹ながら、サイズでリードし、タイする加奈子夫人も1匹でタイ魔神が面目躍如の勝利だが、「魚磯丸」で今月17日に6・4キロ、20日8・2キロ、25日5・3キロの特ダイが出ていると聞いて「もっとデカいのを釣りタイ」と、やっぱりほえた。今年も大物志向は健在だ。【長瀬川忠信】

 ▼船 日刊スポーツ新聞社指定「魚磯丸」【電話】055・942・3230。マダイの乗合は午前便が5時30分(4月から4時30分)集合、午後便は正午(4月から0時30分)集合で各付けエサ&コマセと氷付き9500円、通しで利用は1000円引き。ほかに夜釣りのムギイカ&スルメイカ船も出漁中。HP<http://blog.uoisomaru.com/>

 ▼交通 車利用が便利。東名高速・沼津インターから国道414号と海岸沿いの県道17号か伊豆縦貫道などを経由。詳細は要確認。