アユの友釣りが解禁された13日から、多くの釣り人でにぎわいをみせている三重・長瀬太郎生川の長瀬地区に20日、釣行した。午前中は水温が低く我慢の釣りだったが、水温が上がった午後からサオ抜けポイントをうまく攻め、入れ掛かりの時間帯もあり12~19センチの美アユ47匹を追わせた。湖産の強い引きに、至福の時間を堪能した。

 我慢が報われた。午前6時、公民館裏上手の板橋の上流に到着。前日の雨で川は10センチ高の絶好の水況。早速、0・15号のナイロン仕掛けにオトリをセットし、流れのシワに向けそっと送り出す。オバセをかけゆっくり上流へ上らせるとすぐに目印が走った。14センチと小ぶりのアユだが幸先良し。オトリを換えすぐに同サイズを1匹追加。同9時までに計10匹を取り込んだ。

 約100メートル下流の水量がある瀬が空いているので移動した。仕掛けも複合メタルに張り替え、オトリを流シンに送り込むとガツガツとした手応えで目印が下流にひったくられた。18センチの良型だ。さらに少し上流を攻めると今度は19センチが追ってきた。この後アタリが止まり、リズムが狂い始める。オトリを早くポイントに送り込みたくなり、つい鼻先をサオ先で引っ張る悪い釣り方になってしまった。

 釣り方を立て直すため板橋上流に戻り、仕掛けもナイロンに替え、泳がせ釣りに徹する。立てザオでじっくり泳がせていると目印が揺れ白い光が水中を走りヒット。少しずつリズムが戻ってくる。我慢の釣りで、20匹まで釣果を伸ばしたところで昼食をとる。

 食事後は板橋のすぐ下へ。オトリが落ち込みの小さなたるみに入るとギラギラッとアユがもつれた。サオ抜けのようだ。同じような小さな瀬を丹念に攻めると次々ヒットする。サイズも15~16センチの良型がそろう。尾ビレが長い美形の入れ掛かりにテンションが上がる。周りでもサオが曲がる。水温が上昇し川全体が一気に入れ掛かりモードに突入だ。川の真ん中に立ち、左岸、右岸両方を攻めると次々にアユがヒット。10連続を含み20匹。午前中のモヤモヤを吹き飛ばす至福の時間を味わった。その後、移動しながら7匹を追加し、午後5時に納竿。計47匹。大満足の一日となった。【日刊FPC・井上徳之】

 【今後の見通し】湖産の放流アユに加え、ダム湖産のそ上もよく、魚影は濃い。川全体のどこでサオを出しても好釣果が期待できる。釣り人が少ない場所を探ると大釣りも。アユが大きくなる梅雨明けには湖産の強い引きが楽しめる。釣り専用区も2キロにわたって設定。

 【問い合わせ】長瀬太郎生川漁協・木下組合長【電話】090・5602・4356。年券9000円、日券3000円。

 【交通】名阪国道の上野ICから国道368号へ入り南下。近鉄大阪線を越え、ひなち湖を経て長瀬太郎生川へ。一般道利用は国道165号で名張市へ。蔵持町原出の信号を右折、同368号へ入り同川へ。