寒チヌシーズン到来! 大阪湾でも海水温が下がり、大チヌが高確率で狙える時期。1月31日、兵庫・武庫川尻の波止、フェニックス(新波止)へ久保渡船(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の船で渡った。2日前の雨で水潮気味だったが午後4時ごろまで粘り44~53センチを4匹を仕留めた。冬場にもかかわらずパワフルな引きを味わい、あらためて大型の魚影の濃さを実感した。

 夜が明けきった午前7時の2番船で出船。目指すは沖一文字の手前に位置する尼崎フェニックス。ここは大型チヌの宝庫! 釣り座は、この時期出来るだけ北西風が避けられるように、沖向き中央付近に陣取った。早速仕掛け、コマセの準備に取りかかる。釣り開始前にタナ取りオモリでしっかりウキ下が底になるように調整。まずサオ下から1本前までのラインに仕掛けを入れる。コマセは潮上、ウキに数杯まきながら海底にポイントを作り、チヌの食い気が出るのを待つ。

 1匹目がアタリをくれたのは、同9時を回ったころ。スパーッとウキが引き込まれる大きなアタリ。心地よくサオを曲げながら水面に浮かせたチヌは44センチ。時合到来か? と打ち返すが、2枚潮が右に速くなり、仕掛けがなじまない。そこでハリスとの直結部分にB号のオモリを追加してウキを下層の潮まで沈ませる。そして数投目、いきなりガツン。穂先にチヌからのシグナル! まんまと作戦成功で45センチをゲット! しかしながらパターンにはまらないのが冬場のチヌ釣り…。

 正午前まで潮が速く釣りづらかったが、潮が緩みだし、追加したオモリも取ってウキを沈めずに釣る。刺しエもオキアミとコーンから練りエに替えてサオ3本ほど沖に投入した。

 ゆっくりと練りエの自重でウキが沈む。海中のウキを凝視すると次の瞬間、視界から消えた。久しぶりのアタリ。サオでためるもなかなか底が切れず大型と確信。0・6号チヌザオも手元まで曲がり必死に応戦。慎重に水面まで導いたチヌは魚体の美しい53センチのビックボス! さらなるサイズアップを図ったが、残念ながら47センチを追加したのみで午後4時にサオを置いた。【日刊FPC・前西喜弘】

 【今後の見通し】2月に入り、例年だと水温はもう少し下がり8度前後になると思われるが、体力のある50センチ前後のチヌの好シーズンを迎えている。このまま4月後半まで釣れ続く。

 【問い合わせ】久保渡船【電話】06・6416・0807。渡船料金は大人2200円、女性2000円、中学生1500円、小学生1100円。1番船は午前6時。エサ、仕掛け常備。2月は平日休業。

 【交通】阪神電車の武庫川駅下車、国道43号下をくぐり、南へ進むと左側に同渡船がある。渡船場まで送迎有り。車は大阪から国道43号を利用し、武庫川手前を左折、南下すると同渡船。