シーズン終盤のキスを狙い26日、「知々丸」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)の乗合船で兵庫・家島諸島近辺に出た。高島周辺などでアオイソメをエサにした2本バリ仕掛けで挑戦し、午後1時半前の納竿までに、記者は17~22センチを42匹ゲット。サオ頭の田端正伸さん(姫路市)は18~24センチを76匹釣り上げた。20センチ前後の良型が多く、心地よい引きを味わった。9月半ばまで良型キスが楽しめる。

 ラストスパートで良型キスを仕留めた。午前5時半に出港した乗合船は、同6時半ごろに家島近辺に到着。右舷前方に入った記者は、2本バリ仕掛け、エサはアオイソメを用意。水深は約20メートル、船頭の合図で仕掛けを投入。底まで落としてから2、3度海底をトントンとたたくようにして誘いを入れ、少しオモリを浮かして待つ。反応がなければ同じ作業を繰り返す。

 すると、船尾右側の田端さんがいきなり2連でヒット。しかも20センチ級の良型だ。見とれていると、記者のサオにもブルブルッというキス特有のアタリ。合わせると、しっかり掛かった手応え。こちらもファーストヒットがダブルの良型キス。絶好のスタートだ。

 さらに仕掛けを入れて誘うと必ず反応があり、アタリが続く。時合らしい。再び2連もあり、1時間足らずで2ケタに乗った。手返しが良ければもっとペースが上がったかもしれない。

 1時間ほどで時合が終了。その後は時々来るアタリを拾う。船はポイントを移動しながら高島周辺へ。水深は30~40メートル。仕掛けを入れると毎回のようにアタリがあり、仕留められれば20センチ級の良型。昼前までに目標の20匹をクリアした。

 左舷前の西田甚一さん(寝屋川市)は、シーズンには月イチで通うキス釣りファン。この日は「アタリが取りやすい」という遊動仕掛けを使うなどで、30匹ほど釣り上げ、良型のコチやマアジも仕留めた。

 田端さんは、良型を3連でヒットさせるなど、午後1時半前の納竿までに76匹で竿頭。「朝は好調だったので3ケタ行くかなと思ったんですが、途中止まってしまったのが…。でも(小潮で)あまり動かない潮なのでぼちぼちかな」と笑った。仕掛けは自作にこだわり、キスに十分食い込ませてから合わせるスタイル。数を増やすために追い食いを狙っているという。食いの渋い春先などは、投げ釣り用のより糸を仕掛けの前に付ける工夫もしている。

 記者はその後もポツポツ釣り、最終的に42匹をゲット。シーズン終盤も、良型キスが楽しめます!【高垣誠】

 【今後の見通し】今年はシーズン序盤から好調で、3ケタ釣果が何度も出ているほか、30センチ近い大型も釣れている。また、ポイントによる釣りムラも少ない。水温など急激な状況の変化がなければ、9月半ばごろまで楽しめる。

 【問い合わせ】知々丸【電話】079・327・1761。乗合船料金は家島諸島沖で一般6500円(3人以上で予約すると各人500円引きになる)。氷付き、エサ、仕掛け別。出船は午前5時半ごろ。キス釣りは9月半ばごろまでを予定。

 【交通】山陽電車の飾磨駅下車、徒歩15分。タクシーで約5分。自動車は姫路バイパス中地ICを出て、左折し南へ。陸橋を越え、最初の信号を左折。須加バス停前を右折し、突き当たりを右折するとすぐ「知々丸」の駐車場。