内房・金谷(千葉)の磯釣りのクロダイが17日、開幕した。今シーズンのクロダイのやる気はハンパではない。18日、日刊釣りペン・クラブの磯マスター、鵜沢政則さんが仲間と調査に出た。潮温はまだ低めなのに釣れる、釣れる、次々に釣れる。「日刊スポーツ・フィッシング・サーキット」金谷クロダイ釣り予選会(5月4日まで、5月5日・決勝戦)も盛り上がってきた。鵜沢さんのリポートをお楽しみください。

 春ですねぇ~、ようやく金谷「岡澤釣具店」でクロダイ予選会が始まった。待ってたんですよ。今年は、クロダイがかなり期待できる。しかもトシナシ(50センチ以上のクロダイ)が多いという情報も飛び交っている。ワクワクしてきます。

 例年なら2月後半からスタートする予選会。房総の春を感じる大会ですね。今季は「岡澤釣具店」が船体整備に時間を要して、今月17日から沖磯渡船を約半年ぶりに再開できました。私もクラブ員とともに18日にチェックに出かけました。

 この日は午前5時30分に渡船を開始。今年は、例年と同様に西系と東北系の強風が交互に吹きつけて、波の高い日が多い。さらに磯には海苔(のり)が群生していて、フェルトスパイクでは滑りやすくなっていたので注意されたい。

 これからは北東の風と弱い南の風の日の比率が高くなってくるから、釣りやすい日が多くなるだろう。この日は弱い西北の風で海はナギで晴れ。なんとも釣りやすい1日だった。

 岡澤裕治船長は勢いがあっていつも元気。渡船が開始できてほっとしているようだが、果たして釣れるかどうか毎年のことだが不安そうに見えた。

 今回も昨年に続いて上がった磯は金谷でもっとも南にある平島。私にとっては「今季釣れるかどうか」を占う試金石とする大事な磯である。

 ここ数年、海流の影響で水温が下がりきらない年が多い。今季も潮温は下がりきっていない。この日は14・6度で過去と比較するとやや高め。17日の様子を見ると、釣れたのは東に向いた通称「陸向かいの砂地」と呼ばれているポイントだった。私はいつも好んで選ぶ「双子向かい」という南向きに入った。

 コマセをまき始めたが、なぜかエサを取られた。ハリを小さくしてみると小型のメジナが釣れた。陸向かいや船着きに入ったメンバーは30センチ超のメジナをポツポツとヒットさせていた。

 同じ磯に乗って陸向かいに入った日刊釣り・ペンクラブ飯村健治さんが40センチ級をヒット。どうやらいる。

 しばらく沈黙が続いたが、クロダイの姿を見ているだけに期待は十分。誰も釣りをやめようとしない。

 午後になり上げの潮がかすかに動きだした途端、私に待望の今日1匹目がヒットしてきて無事ゲット。何度釣っても最初の1匹は感激してしまう。

 その後、私の隣にポイント替えで入った遠藤いずみさんが、散々やりとりをしてトシナシの良型を釣り上げた。その後、私に40センチ級がきた。やはりこの時期は群れで動くため、1匹ヒットすると連発するパターンが多い。乗っ込み期のルーティンといえよう。

 場所を他の部員に譲って攻めさせたが惜しくも時間切れ。もう1時間やりたかった、と後ろ髪を引かれる思いで平島を後にした。

 この日、近くの「ドラ下」磯に上がった同じクラブ員の藤本勝久さんは52・1センチ(2・35キロ)をキャッチ。板戸周辺でも出始めている。ポイント選定は大いに迷うところだろう。

 金谷のクロダイ大会は、全長を競う競技だ。5月4日まで予選は続き、翌5日に上位14人が雌雄を決する。日々刻々と変わる寸長の数字に一喜一憂するのも面白いですよ。

 ▼問い合わせ 金谷「岡澤釣具店」【電話】0439・69・2232。渡船時間は要確認。料金は4000円。予選は、クロダイ1匹の全長(同寸の場合は重量)審査で14人を選出し、翌5日に決勝を戦う。ダンゴ釣りは禁止で、ウキフカセ釣りに限定する。渡船料金のほか、参加費は1000円。1回登録すれば期間内なら何度でも挑戦できる。