【トロント(カナダ・オンタリオ州)28日(日本時間29日)=斎藤庸裕】ドジャース大谷翔平投手(29)が、3試合ぶりのノーヒットに終わった。ブルージェイズ戦に「2番DH」で出場し、4打数無安打。2点を追う8回無死二、三塁のチャンスで二飛に倒れ、同点機を逸した。29日(同30日)からアリゾナ州フェニックスに戦いの場所を移し、昨年ワールドシリーズに出場したダイヤモンドバックスと3連戦で、9日間の遠征シリーズを締める。

大谷の凡打に拍手と歓声が上がった。一打同点のチャンスだった8回無死二、三塁、右腕ガルシアの高め速球に手を出し、二飛に倒れた。ボール球だったが、ロバーツ監督は「高めのゾーンなら、おそらく彼は打球を(外野に)飛ばせると思っていたはずだが、打ち損じてしまった。それも野球」と淡々。大谷の打撃の意図をくむように、紙一重のミスを振り返った。

6回の第3打席は見逃し三振。メジャーNO・1の大スターを封じ、3万9053人の敵地ファンが湧いた。毎打席、大ブーイングを浴びた敵地トロントでの3連戦は13打数2安打の打率1割5分4厘に終わった。それでも、初戦の第1打席で本塁打を放ち、2戦目はメジャー7年目で自己最速の打球速度をマーク。強烈な印象を残したのは間違いない。この日も第1打席で、先発ガウスマンのスプリットを捉え、中堅手バーショの好守に阻まれた大飛球に敵地はどよめいた。

序盤で相手に流れが傾いたのか、ブ軍の外野手はファインプレーを連発した。9回無死からは、6番パヘスの右中間への打球をブ軍の右翼手スプリンガーがダイビングキャッチ。ロバーツ監督は「バーショ、スプリンガーの大きなプレーで、相手がリードを保った。パヘスの当たりも二塁打だったら、状況は違ったかもしれない。いい試合で、我々にも(勝てる)チャンスはあった」と語った。チームの連勝は6でストップ。場所を変え、仕切り直す。