「北」という言葉が「今年の漢字」に選ばれた2017年-みなさん、どんな1年でしたか? 日刊スポーツでは、インターネットによる「重大ニュース2017」投票を20~27日に実施し、その結果「陸上桐生、100メートルで9秒98」が1位に選ばれました。コメンテーターとしても活躍し、舌鋒(ぜっぽう)鋭い落語家立川志らく(54)が去りゆく2017年を振り返り、日本の「わびさび」「粋(いき)」「あうんの呼吸」の大事さをぽつりぽつりと訴えた。【寺沢卓、上岡豊】

 ◆今年一番の注目

 競馬ですね。有馬では、みんな気を使ったな。忖度(そんたく)したなって。競馬もバブルの絶頂期と比べると、売り上げは半分もいってない。だからキタサンブラックには勝ってほしいという状況もある。みんなの気持ちがそうなったと思いますね。デムーロが斜行した。その迷いが斜行につながったんじゃないか、とか。これは、そういう雰囲気をキタサンブラックが醸し出したんでしょう。落語でも、人情相撲というものがあるくらい。みんなの気持ちがこうやって「あうんの呼吸」でキタサンブラックを勝たせたのかも。美しい、日本人的な有馬記念だったんじゃないですか。

 ◆パンダ

 上野のシャンシャン、あれ中国からのレンタルだってことをちゃんと世間に広めた方がいいですよ。2年後以降には中国に帰るんですからね。それと和歌山の人に失礼ですよ。アドベンチャーワールドなんか、今までパンダをボコボコ産ませてるじゃないですか。少しは和歌山県民の気持ちを考えてあげないと。