男子ゴルフの石川遼(27=CASIO)が13日、ダンロップ・フェニックス(15日開幕、宮崎・フェニックスCC)に向けた練習ラウンドを同コースで行った。

2週連続予選落ちとなった前週三井住友VISA太平洋マスターズでは「スイング中にフェースがどこを向いているのか、分かっていない。真っすぐいっても“たまたま”という感覚が続いている。スプーン(3番ウッド)では打ったことのないようなミスショットが、ドライバーでは簡単に出る。自分でも何が起きているのか分からない。だから、対処のしようがない」と、ドライバーへの深い悩みを口にしていた。

この日の練習ラウンドはドライバーを1度も握らなかった。1オンを狙える13番パー4では、一緒に回っていた片山晋呉が石川の手にしたクラブを見て尋ねた。「遼、スプーンでどこ狙うの?」。石川は「グリーンですよ」と答えた後で「これ『ブラッシー』なんです」と説明を加えた。ドライバーの代わりに多用したのが、このブラッシー(2番ウッド)。3番ウッドを調整してロフト角12度に立て、シャフトも0・25インチ伸ばしている。

「あまりドライバーにとらわれすぎずにやりたい」と話して向かった練習場では、2番ウッドとともにドライバーのネック部分に鉛を貼って打ち込んだ。重心距離が近くなったこともあってか、安定感が大幅に向上。「全然、違う。ドライバーの方が(他のクラブより)フェースの向きが分かる」と、明るい表情で何度もうなずいた。

苦境打破へ、試行錯誤を続けていく。