国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長は7月31日、リオデジャネイロでの理事会終了後に記者会見し、国ぐるみのドーピングがあったロシアのリオデジャネイロ五輪参加を条件付きで認めたことについて「全面除外は道徳的にも法的にも正当化できない」と理解を求めた。ロシア政府の圧力があったとの見方は「一切ない」と否定した。

 IOCは各競技の国際連盟(IF)にロシア選手出場の可否判断を委ね、IFが出場資格を認めた選手について、3人の審査委員会が最終審査する。大会直前まで混乱する責任を問う声には「こうした事件が起きた理由はタイミングの観点からもIOCの責任とは考えていない」と述べた。

 世界反ドーピング機関(WADA)が勧告した全面除外を見送ったIOCの決定には責任放棄との批判もある。「国主導の不正で、どれだけ個人に制裁を加えるべきか。どんな人間にも正当な権利がある」と主張し、五輪後に状況を精査した上で追加措置も検討する考えを示した。

 ロシア陸上界のドーピングを内部告発した女子中距離のステパノワ選手の参加を認めない判断については「決して簡単ではなかった。彼女の反ドーピング活動の貢献に感謝し、競技者として支援していく」との立場を示した。