女子ボートレーサーの魅力に迫る「ビューティフル・ボートレース」。今回は、大橋由珠(24=東京)を紹介する。一見おっとりタイプと思いきやサーフィン、水上バイクなどマリンスポーツ大好きなアクティブ女子。もちろんレースでもアクティブさを発揮してトップレーサーを目指す!

アクティブ女子レーサー大橋由珠
アクティブ女子レーサー大橋由珠

 -きっかけはペアボート

 大橋由珠(以下大橋) 中学生の時、ボートレースは何も知らなくて、知り合いが誘ってくれて行ったらすごい迫力で…。実は手漕ぎのボートだと思ってたんです。翌年は同じ水面で行われた平和島のSG(ボートレースの最高峰の大会)レースを見に行ってさらに感激しました。知り合いの人と「ケンゴ-(浜野谷憲吾・東京支部のトップレーサー)って一緒になって叫んでました。高校で進路を決める時にレーサーになろうと思いました。

 -最初のボートレーサー養成所の受験は失敗

 大橋 2次試験は現地で不合格になって帰されました。1人になった時に急に悲しくなって、柳川駅前のドラッグストアの前でずっと泣き続けてました。閉店が過ぎて、現地の女の人が見かねて声をかけてくれたんです。その時は真っすぐ帰る気が起きなくて、その人の車に乗って泊めてもらいました。その方も「あまりにも悲しそうだったから、悪い人に連れていかれたら危ないと思って声をかけた」と言ってました。その方とはレーサーになってからも交流があります。

 -次期で合格。外部との連絡を閉ざされる約1年のボートレース養成所を卒業して無事レーサーに

 大橋 養成所では劣等生だったけど、自分からやめるつもりはなかった。賛成して支えてくれた両親、応援してくれる友人や泣いてる自分を救ってくれた人のためにも、絶対にレーサーになるつもりでした。

茨城・竜神峡のバンジージャンプに挑戦(本人提供)
茨城・竜神峡のバンジージャンプに挑戦(本人提供)

 -レーサーになってオフとオンの切り替えは

 大橋 レースの準備として普段は水上練習、ジム通いやランニングが日課です。走るのは好きで、大阪マラソンでフルマラソンを完走しました。

タイのタイガータウンで虎と遊ぶ(本人提供)
タイのタイガータウンで虎と遊ぶ(本人提供)

 -生粋のアウトドア派

 大橋 海辺の街で育ったので水泳、サーフィン、水上バイクなどマリンスポーツは大好きです。今は釣りにはまってます。あとは友達と旅行にいったりします。最近はタイに出かけました。

 -オフ同様にレースでもアクティブ

 大橋 自分の武器はスタートを行って攻めるレースだと思っているので、積極的なレースをしたいです。

地元でサーフィンを楽しむ(本人提供)
地元でサーフィンを楽しむ(本人提供)

 -最後にボートレースの魅力とは

 大橋 レースを見てワクワク、ドキドキした気持ちをレーサーとしても持ち続けてます。好きな事をして、それを仕事にできるなんてすごい魅力。73歳まで現役だった加藤峻二さんのように息の長いレーサーでありたいし、ファンにワクワク、ドキドキを感じてもらえるようなレースをしたい。

※次回は12月10日更新予定

 ◆大橋由珠(おおはし・ゆず) 1995年(平7)3月9日、茨城県神栖市生まれ。茨城県立鹿島高卒業後に115期として14年11月、平和島でデビュー。初1着は15年8月の常滑。18年1月、大村で初優出。昨年の獲得賞金は491万7251円。今年は473万72円(11月1日現在)。159センチ、48キロ、血液型0。