優勝戦が行われ、今垣光太郎(45=福井)が真骨頂の3カドまくりを決めた。

 地元周年の優勝は52、58回大会に続いて3回目で、G1は今年1月宮島周年に続き26回目の優勝となった。インから巧みに残した山口達也が長田頼宗の追い上げを封じて2着に入線。3着は長田だった。

 スタート展示は枠なりの3対3。しかし、本番でドラマが待っていた。久田敏之がピット離れで遅れ、回り込んだ。今垣は久田を見つつ、周囲の動きにも目を凝らした。「勝負どころなので、3カドに引かせてもらった」。スタートこそコンマ22と慎重だったが、スリットを過ぎて猛烈に絞り込んでまくった。1Mは他艇の差しを許さず、ライバルに格の差を見せつけた。

 今年は早くもG1・2勝目。「幸先いいですね。でも、こういう年にフライングをよく切るから、自分で歯止めをかけながら頑張ります」。自虐ネタで笑わせるあたりも、光太郎らしい。7月に三国で行われるSGオーシャンカップにも、地元エースとして出場するつもりだ。【津波謙次】