花月園競輪が累積赤字49億円で廃止へ
花月園競輪が本年度いっぱいで廃止される方向で検討されていることが15日、分かった。同競輪場の主催者である神奈川県競輪組合と神奈川県、横浜市、横須賀市が共同で設置した有識者による「神奈川県競輪組合あり方検討委員会」(山田紘祥委員長)の最終回会議が、この日行われた。報告書(案)では累積赤字が約49億円あり、10年度以降の業績改善の見込みが立たないことから、同競輪場を廃止する方向性が示された。
東日本屈指の競輪場・花月園競輪が本年度いっぱいで廃止される可能性が大きくなった。年々、売り上げ、入場が減少し、累積赤字が増大する中、4月に設置された「神奈川県競輪組合あり方検討委員会」では、これまでの5回の会議で、同競輪の存続を含めて検討を重ねてきた。
しかし、これといった現状打開策が見つからず、試算では現在約49億円の累積赤字が、4年後の13年には約77億円にまで膨らむことなどから、この日に出された報告書(案)には、同競輪廃止の方向性が示唆されている。今後は再度、神奈川県競輪組合、神奈川県、横浜市、横須賀市の4団体で最終検討が行われるが、大勢に大きな変化は考えづらい状況。急な廃止は、関係者に深刻な影響を及ぼすことになるが、早ければ来週中にも最終結論が発表される見通しだ。
同競輪場は50年に開設され、東日本の中心的存在として、88年には年間で約913億円の売り上げを記録した。だが、バブル崩壊後の長引く不況、業界全体のファン離れや高齢化などから、年々売り上げが下降し、昨年はピーク時の20%弱の約166億円にまで落ち込んだ。来年度以降の業績改善には、ナイター開催や場外発売の増強が考えられるが、住宅地に近い同場は薄暮開催が限界で、ナイター開催は不可能。また、川崎競輪場と近いことなどから、場外発売の日数が少ない(他場は本場開催分を含めて年間約200日、花月園は約130日)ことなども、大きく影響している。
施設会社で、昨年から受託運営会社として2年契約を結んでいる花月園観光も、累積赤字が約40~50億円あり、苦しい経営を強いられている。来年以降の受託契約も未定で、同競輪場の運営がさらに厳しくなることが予想される。廃止となれば、近年では02年の甲子園、西宮、門司、東日本では72年の後楽園(休止)以来となる。
[2009年9月16日8時52分 紙面から]
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