女子ワールドカップ(W杯)カナダ大会準決勝、日本-イングランドが行われたエドモントンの競技場は1日、日本代表「なでしこジャパン」の青いユニホームを着るなど日本を応援する観客が勝利に沸いた。準々決勝でイングランドに敗れた地元カナダの多数のファンも、カエデの葉の同国国旗を手に観客席を訪れた。

 3万1467人の観衆が詰め掛けた一戦は試合終了間際に日本がオウンゴールで決勝点を奪った。得点と分かるまで少し間を置いてから、歓声が上がった。

 エドモントンに住む会社員ジェイ・ダウさん(56)は、なでしこのユニホームに「必勝」の鉢巻き姿。1990年から日本の高校生を延べ50人ほどホームステイさせてきたという親日家で「日本サッカーは金閣寺のように美しい」と独自の解釈を披露した。

 埼玉県鴻巣市で会社を経営する内川康兼さん(72)は観客席から手を伸ばし、試合前にピッチに現れた日本代表の佐々木則夫監督(57)と握手した。「女性の能力を引き出す監督を尊敬していた。何十年も休みなく働いて初めて休暇を取ったが、カナダまで来たかいがあった」と感激していた。